歯科技工士に転職-仕事内容や平均年収・給与、向いている人を解説

歯科技工士に転職-仕事内容や平均年収・給与、向いている人を解説

「歯科衛生士」は、入れ歯やさし歯、歯の被せ物、矯正装置を作成する仕事です。今回は「作業療法士」に転職する人向けに、「作業療法士」の仕事内容、平均年収・給与、また現在働いている人から「作業療法士」に向いている人向いていない人について解説いたします。ぜひ転職活動の参考にしてください。

「歯科技工士」とは

「歯科技工士」は、歯科医師の指示のもと、総義歯(入れ歯)やさし歯、ブリッジ、クラウン(歯の被せ物)、インプラント、矯正装置などの作成や修理をおこないます。歯科技工の仕事は、非常に繊細な手技工程で、患者ごとに異なる歯の色や形を再現を求められる仕事です。高齢者が増える中、出来るだけ長く自分の歯でものを食べたいニーズは増えてきており、歯科技工士に求められる役割はいっそう重要になってきています。人々の健康な生活に寄与できる、やりがいのある仕事といえるでしょう。

「歯科技工士」の仕事は、ハローワークなどでの職業分類は、高度な技術、専門的な技術を要する「専門的・技術的職業」の中の、中分類「医療技術職」に属しています。

「歯科技工士」で働く人

「歯科技工士」を仕事としている人はどれくらいいるのでしょうか。
「平成27年国勢調査」(総務省)によると、「歯科技工士」として働いている人は全国で約4.7万人で、男女の割合は男性が約3.9万人、女性が約8千人となっています。「歯科衛生士」とは逆に男性の方が多い職業です。

また雇用形態については、正規雇用(正社員)は約2.1万人、パートアルバイトなどの非正規雇用が約2,700人、さらに他の「医療技術職」と違う点として、個人事業主として独立している人も多く、約半数が会社役員や個人事業となっています。

全就業者数 性別 人数
歯科技工士全体で 4.7万人 女性 約8千人
男性 約3.9万人

歯科技工士の男女の割合

「歯科技工士」として働くには

「歯科技工士」になるには、大学・短大・専門学校の歯科技工士教育機関を卒業すると、歯科技工士国家試験の受験資格が得られます。
試験科目は、歯科理工学、歯の解剖学、顎口腔機能学、有床義歯技工学、歯冠修復技工学、矯正歯科技工学、小児歯科技工学及び関係法規の学説試験と、歯科技工実技の実地試験で、平成28年の試験の受験者数と合格率は、受験者数約1,114名、合格者数1,104名、合格率は99.1%となっています。合格率からもわかるように、試験自体は、しっかり勉強をしていればさほど難しいものではありません。大半の人が合格できる内容です。

ただ「歯科技工士」は国家資格を取ってからの方が勝負です。資格を取った後も技術の習練が必要で、一人前になるには5年程度の実務経験が必要と言われています。仕事は歯科医師との関係が重要で、歯科診療所や歯科技工所で経験を積んだ後、個人事業として独立したり、歯科技工所を起業するケースも多いようです。

「歯科技工士」の平均年収・給与

それでは次に「歯科技工士」の平均給与、平均年収をみてみましょう。
「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)をもとにみると、男性が42.3歳の場合で給与が33.7万円、ボーナスが45.4万円で平均年収は約450万円。女性は35.8歳の場合で給与が23.4万円、ボーナスが25.0万円、平均年収は約315万円となっています。
他の医療技術職と比べると決して高い方ではないことがわかります。

歯科技工士の平均年収・給与
性別 年齢 月額賃金(手当含む) 年間賞与、その他特別給与額
男性 42.3 42.3万円 42.3万円
女性 35.8 23.4万円 25.0万円

※データは「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)をもとに作成
※企業規模計(10人以上)

「業界別の平均年収」「年齢別・男女別の平均年収」も合わせて参考にして下さい。自分の立ち位置がおおよそ理解出来ると思います。

「歯科技工士」に向いている人、向いてない人

では「歯科技工士」はどのような人が向いているのでしょうか。実際に「歯科技工士」で働いている人に「求められる資質、向いている人、向いてないと思う人」を尋ねてみました。転職に当たっての参考にしていただければと思います。

「歯科技工士」に向いている人
「診療放射線技師」現在、歯科技工士として働いています。歯科技工士というのは、歯科医院スタッフが患者さんの歯の型をとったものを受け取り、それをもとに入れ歯や詰め物を作製するのが主な仕事です。歯科医院の中で働くところもあれば、技工所で働く場合もあります。どちらにせよ、患者さんの口の中に入れるものをつくるので、0.1ミリの世界でのお仕事です。一番必要な条件は、集中力があることです。

せっかくスタッフが型を取って、それをもとに技工物を作成しても、加工の過程で削りすぎたり穴を開けてしまったりすれば、もう一度型を取ってもらうところからやり直ししなければなりません。集中力があるか、また、いかに仕事に関して完璧主義かが問われる職業です。

反対に向いていない人は
簡単に言えば、向いている人の真逆の人です。時には2時間も3時間もかけて1つの技工物を作製することもあります。10分程度ですぐに集中力が途切れたり他に注意が散漫になる人は向いていません。
特に技工所での仕事だと周りにも同じ作業を集中して行っている人がいます。すぐに話しかけたくなってしまった「独り言を言ってしまう人も向いていないでしょう。
また常に私生活で、このくらいでいっか。と思ってしまう人は、技工物を扱う姿勢もそのようになってしまいます。
人様の口の中に入る物ですので、だいたいこのくらい。という考えはしてはいけません。
技工士の作る詰め物の精度によって、患者さんの主に食生活は変わってしまうものなのです。
(女性 24歳 岩手県 現在歯科技工士)

医療技術職と医業関連職の分類

「医療技術職」は、医師、歯科医師、獣医師のほかにも、多くの職業があります。人の生命に直接関わる医療の仕事は、高度な技術と専門性が求められるため、そのほとんどは国家資格が必要となります。

中分類 小分類
医療技術職 診療放射線技師
臨床工学技士
臨床検査技師
理学療法士
作業療法士
視能訓練士、言語聴覚士
歯科衛生士
歯科技工士
中分類 小分類
医師、歯科医師、獣医師、薬剤師 医師
歯科医師
獣医師
薬剤師
保健師、助産師、看護師 看護師、准看護師
保健師
助産師
保健医療職 栄養士、管理栄養士
あん摩指圧師、はり・きゅう師
柔道整復師
その他の保健医療職

「歯科技工士」に転職を考えている人へ

転職アドバイス「歯科技工士」は歯科技工所か歯科診療所で働く人が大半です。歯科技工所は科診療所や病院からの依頼で、義歯や矯正装置を作成する専門の企業です。
「歯科技工士」の国家資格は合格率が100%近く取得しやすいため、比較的容易に「歯科技工士」になることはできますが、入社してからが本番です。
転職にあたっては、医療系転職サイトや地元の求人誌、ハローワークに情報が集まっています。地元密着の好条件求人を見逃さないように随時チェックすることが重要です。

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