「不動産業界」に転職を考えている方へ。土地や建物を扱う不動産業は、一般的な戸建てはもちろん、店舗やオフィス、大型商業施設の開発まで私たちの生活に深く関わっている仕事です。総務省の日本標準産業分類によると、不動産業は、土地や建物の売買や仲介をおこなう「不動産取引業」と賃貸が中心の「不動産賃貸業・管理業」の2つに分かれています。
今回は「不動産業界」で働いている人(働いていた人)に、業界の良い点と良くないと思う点をアンケートで答えていただきました。ぜひ転職の参考にしてください。
「不動産業界」の良い点・良くないと思う点
不動産業界の良い点
不動産業の場合、直接お客様の生活に密着した家や土地を扱うため、希望を叶えることができると直接感謝の言葉をいただけるのはとてもやる気につながります。また、大きな取引を成功させると自分の収入面でも高収入が期待できます。
不動産業界の良くないと思う点
景気に非常に左右されやすく、売買の場合も賃貸の場合も、不景気の時は相場が下がるのでその分、収入も減ってしまいます。また、不動産業は横のつながりが大変強いので、同業の他の会社とも上手く付き合っていかないと難しいですが、気難しい方や簡単に嘘をつくような人、裏切る人も多々いるため、他の会社の方との付き合い方は大変です。
(女性 43歳 不動産業に就いていたのは東京都ですが現在は栃木県)
不動産業界の良い点
不動産の購入は一生に一度の買い物となるので、お客様と一緒に感動を味わえます。また、長期に渡りお客様と接するので引き渡しの際には感謝してもらえます。出会った時には新婚さんだったご夫婦が、物件の引き渡しの時には赤ちゃんが産まれているなんて事もあります。お客様にとっても営業担当者は記憶に残る存在のようです。
不動産業界の良くないと思う点
不動産業は忙しい時期が集中している(特に2~3月が繁忙期です)ので、体力的にも精神的にもタフでなければなりません。また、不動産売買の部門では数億という大きな金額を扱う事もあり、特に女性の場合は精神的にも負担を感じる事が多いです。不動産営業はとてもハードな仕事ですので、子育てとの両立も難しい部分があります。
(女性 35歳 鹿児島県 インテリアコーディネーター)
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不動産業界の良い点
不動産会社で働いていましたが、建築基準や法律についての知識がついたので不動産資格に合格することができました。この業界で資格を取得しておくと資格手当が必ず支給されるのでおすすめです。
不動産業界の良くないと思う点
一生に何度も家を買う人はいないので、売上ノルマを達成するのが大変でした。住宅購入の成約をいただいたあとにキャンセルがあると事務処理にも苦労しました。また、大きなお金を扱うので、お客様が神経質になってクレームになることがあります。その時はひたすら耐えます。
(男性 30歳 福岡県 情報通信業)
不動産業界の良い点
賃貸中心の仕事です。基本的に接客業務なので人と接することが好きな人に向く業界です。お客様の今後の生活スタイルや生活そのものである住処を一緒に探すことは大変やりがいがあります。お客様の様々なリクエストに応えるという責務がありますが、部屋を見て気に入って頂けると喜びを感じられます。給料や待遇も大事な要素ですが仕事に喜びを感じることが一番だと思います。
不動産業界の良くないと思う点
不動産は基本的に土日は仕事のため、友人との付き合いが疎遠になります。特に繁忙期には結婚式にお呼ばれするのも憚れることもしばしばありました。給料についても労働時間の割には少なく、閉店してからの雑務に追われてしまい、帰りが遅くなることが多い業界です。
(男性 48歳 埼玉県)
不動産業界の良い点
不動産業界の良い点は、お客様の夢をうかがってそれに合った住宅、住まい方の提案ができるという点でしょうか。
以前、私が務めていた不動産会社の社内広報にのった良い話です。ある業者の営業マンにいろいろ相談しながら物件の提案を受けていた人が結局は別の会社で購入することになり、そのことを伝えたところ、「良い物件を見つけられましたね。あそこはしっかりしていておすすめです」という返事が返ってきたそうです。
感動したそのお客様は、友人をその営業マンに紹介したそうです。こういうお話ができるのが不動産会社の良い面ではないでしょうか。
自分が住宅を購入するにあたって目が肥えるというメリットもあります。
不動産業界の良くないと思う点
おすすめできないのは、私が働いていた時期はとても建築ラッシュで、深夜残業も多かったことです。
会社によると思いますが、お客様の時間の都合にあわせて打ち合わせなどのやり取りもするため、土日祝日も関係ありません。私の勤め先は営業マンは水曜日が休日でした。とはいえ、他部署は働いているため、急用があればいつでも電話で仕事、休日出勤も結構多かったです。
(女性 44歳 秋田県 フリー)
不動産業界の良い点
不動産業は営業に関して言えば給料が良いです。月々によってムラはありますが、販売した分だけ給料に反映されます。設計や用地担当などは営業とは違って実力主義というより年功序列、年齢主義の様に思えます。良い意味では安定しているのではないでしょうか。戸建とかマンション、賃貸など扱う物件によっても違うと思いますが、通して離職率は少なく、安定しているように思います。
不動産業界の良くないと思う点
人生においての一番の大きな買い物ということもあり、お客との付き合いかたにはかなりの気を使います。引き渡した後に思ってたのと違うなどということにならないように細心の注意を払っています。それでも時にはクレームもありますので、一個人というより会社としてきちんとした対応が必要です。
(女性 35歳 福岡県 不動産業界)
不動産業界の良い点
不動産業界は、他の業界と比べると、社長、役員や部長といった裁量や責任のある立場についている方が、比較的若いということもあり、成果を出せば、20代後半から30代前半でも裁量や責任のある役職につけ、重要・重大なプロジェクトなどを担うことも可能です。事実私もマザーズ上場会社の不動産会社に5年ほど勤めていましたが、30歳のときに法務職のマネージャーとして、IPOやM&A新規事業などを経験していました。
不動産業界の良くないと思う点
不動産業界は、経営陣の年齢が比較的若いことが多いので、イケイケな雰囲気があり、コンプライアンスや内部統制、ガバナンスといった組織的、管理的な側面は弱い傾向にあり、管理部など専門部署でない限り、このあたりの知識や経験を会社から得ること、積むことは困難な点です。また、個人的には営業に比べて管理側が軽視されがちな印象を受けます。
(男性 32歳 東京都 金融業)
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今回は不動産業界で働いている人、働いていた人に良い点、良くない点を聞きました。「不動産業界」の良い点・良くない点(その2)」、「不動産業、物品賃貸業界の概要と特徴、転職のアドバイス」、「不動産賃貸業界」に転職を考えている人へ 」も合わせてご覧下さい。