ケアマネジャー(介護支援専門員)に転職-仕事内容や平均年収・給与、向いている人を解説

ケアマネジャー(介護支援専門員)に転職-仕事内容や平均年収・給与、向いている人を解説

「ケアマネジャー(介護支援専門員)」は、都道府県知事から「介護支援専門員証」の交付を受けた、要介護者また要支援者からの相談に応じる相談援助専門職です。今回は「ケアマネジャー」に転職する人向けに、「ケアマネジャー」の仕事内容、平均年収・給与、また現在働いている人から「ケアマネジャー」に向いている人向いていない人について解説いたします。ぜひ転職活動の参考にしてください。

「ケアマネジャー」は全国で約7.3万人

ケアマネジャー「ケアマネジャー(介護支援専門員)」は、2000年の介護保険制度実施とともに誕生した資格で、都道府県知事から「介護支援専門員証」の交付を受けた、要介護者また要支援者からの相談に応じる相談援助専門職です。利用者の環境や心身の状況を確認し、アセスメント(問題点の分析)をおこない、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成します。作成にあたっては、利用者の自立支援、自己決定が基本で、特定の事業所・施設の利益に偏ることなく、公正・中立な立場を堅持することが求められています。
また介護者とホームヘルプやデイサービスなどのサービス事業者と連絡調整を行う調整役としての一面も持っています。
「自立支援」「利用者の権利擁護」「専門的知識と技術の向上」「公正中立な立場の堅持」「秘密保持」「地域包括ケアの推進」「苦情への対応」などの姿勢と考え方が「ケアマネジャー(介護支援専門員)」として働くにあたって重要な点になります。

現在、ケアマネジャー(介護支援専門員)として働く人は「平成27年賃金構造基本統計調査」(厚労省)によると、全国で約7.3万人、男女の割合は男性が約2万人、女性が約5.3万人となっています。 他の介護職と同様、女性が多い仕事になっています。
「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の仕事は、ハローワークなどでの職業分類は、「専門的・技術的職業」の中の、中分類「社会福祉の専門的職」に属しています。

全就業者数 性別 人数
ケアマネジャー(介護支援専門員) 約7.3万人 女性 約5.3万人
男性 約2万人

「ケアマネジャー(介護支援専門員)」になるには

ケアマネジャー(介護支援専門員)になるには、まず医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士などの保健医療福祉分野での実務経験が5年以上であることが必要で、その上で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、介護支援専門員実務研修の課程を修了した場合に、ケアマネジャーとなることができます。ケアマネジャーは大きく分けると、居宅におけるケアマネジャーと施設等におけるケアマネジャーに区分されます。

介護支援専門員実務研修受講試験の合格率

介護支援専門員実務研修受講試験の合格率についてみてみましょう。
試験は各都道府県で実施されており、平成27年10月に実施された試験の実施状況は、受験者数が 134,539人、合格者数が20,924人、合格率が15.6%となっています。第1回(平成10年度)の試験では合格率が44.1%でしたが、世の中の需要が増えて行くに従って、数字が示すように難易度の高くなっています。なお第1回からこれまでの受験者数総数は約250万人、合格者数は約65万人となっています。これまでに役250万人のケアマネージャーが誕生しているわけです。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

介護支援専門員実務研修受講試験結果
受験者数 合格者数 合格率
第18回(平成27年度) 134,539人  20,924人 15.6%
第17回(平成27年度) 174,974人 33,539人 19.2%
第16回(平成25年度) 144,397人  22,331人 15.5%
第15回(平成24年度) 146,586人 27,905人 19.0%
第14回(平成23年度) 145,529人  22,332人 15.3%
第1回~第18回の総数  2,499,675人   650,503人  

※数字は厚労省 介護支援専門員実務研修受講試験

実務研修受講試験に合格した人が持っていた資格

介護支援専門員の実務研修受講試験に合格した人はどのような仕事をしている人だったのでしょうか。
職種別の合格者数でみると、もっとも多いのは「介護福祉士」で42.2%(全合格者の42%を介護福祉士が占めるという意味)、次いで「看護師、准看護師」で25.1%、3番目が「相談援助業務従事者・介護等業務従事者」の 11.0%、4番目が「社会福祉士」の6.1%の順番になっており、以降、5番目が「保健師」4.1%、「薬剤師」3.1%、「医師」2.3%となっています。
ケアマネジャー(介護支援専門員)という仕事は、「介護福祉士」 「看護師、准看護師」の資格を持っている人で7割近くを占めていることになります。反対にいえば、この仕事は介護業界のみならず、保健医療福祉分野全体が必要としている資格といえます。

A一番多い「介護福祉士」って?
「介護福祉士」は、厚生労働大臣指定の養成施設を卒業するか、介護等の業務に3年以上従事した上で「介護福祉士国家試験」に合格すると取得できる、介護職唯一の国家資格です。「介護福祉士」の解説を見る

職種別合格者数(第1回~第18回試験の合計)
合格者数 占める割合
介護福祉士  274,257人 42.2%
看護師、准看護師 163,277人 25.1%
相談援助業務従事者・介護等業務従事者  71,248人 11.0%
社会福祉士(ソーシャルワーカー) 39,690人 6.1%
保健師 26,605人 4.1%
薬剤師 19,971人 3.1%
医師 15,171人 2.3%
理学療法士 13,913人 2.1%
栄養士(管理栄養士を含む) 12,593人 1.9%
歯科衛生士 11,241人 1.7%

※数字は厚労省 介護支援専門員実務研修受講試験

「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の平均年収・給与

それでは次に「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の平均給与、平均年収をみてみましょう。
「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)をもとにみると、女性の48.9歳の場合で給与が25.4万円、ボーナスが56.3万円、平均年収は約361.1万円となっています。
これらは他の「社会福祉専門的職」「医療技術職」と比べても、平均的な数字といえるでしょう。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均年収・給与
性別 年齢 月額賃金(手当含む) 年間賞与、その他特別給与額
女性 48.9 25.4万円 56.3万円
男性 42.2 28.2万円 57.8万円

※データは「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)をもとに作成
※企業規模計(10人以上)

「ケアマネジャー(介護支援専門員)」に向いている人、向いてない人

では「ケアマネジャー(介護支援専門員)」はどのような人が向いているのでしょうか。実際に「ケアマネジャー(介護支援専門員)」で働いている人に「求められる資質、向いている人、向いてないと思う人」を尋ねてみました。転職に当たっての参考にしていただければと思います。

●「ケアマネジャー(介護支援専門員)」に向いている人
転職で注意すべきことケアマネジャー(介護支援専門員)に必要な能力としては、名前の通りマネジメントスキルです。なぜならケアマネジャーは決められた条件の中でいかにして最大の結果を出すのかが問われる仕事です。その為にはまず、クライエントである高齢者及びそのご家族が何を求めているのかを適切にアセスメントする力が必要です。援助するにあたって信頼されることも必要となりますし、真のニーズを引き出す話術も必要です。また、ニーズを把握しても解消できなければ意味がないですし、自分一人でニーズを解消する訳ではないので、チームケアが円滑に進むように調整役をしなければなりません。ネットワークを構築する能力が必要で、これらを一言でいうとコミュニケーション力と言えるのではないかと思います。そしてさらに、チームリーダーの資質が必要となります。

●反対に向いていない人は
向かない場合といえば、例えば「自分一人で問題解決まで行いたい」というような方には向いていないと思います。ケアマネジャーの仕事はあくまでもマネジメントであり、最大の結果を出すための方法や手段を考えて調整などを行う仕事です。そのため、自分自身は裏方に徹する必要があります。これはチームケアが円滑に進むための必要条件だと思います。それに加えて、現状の制度では介護保険では解決できないニーズの解消や、生活における全般的な相談に応じる事も仕事の一部になっています。要するに「何でも屋」的な側面がある仕事です。生活力や応用力が問われる場面が多々ありますので、そういった部分をストレスに感じる方には向かない仕事だと思います。
(男性 36歳 大阪府 ケアマネジャー)

●「ケアマネジャー(介護支援専門員)」に向いている人
保育士圧倒的に対人能力が必要だと思います。ヘルパーの方のシフトの管理から、現場に出ていられるケアマネの方の場合はお年寄りの利用者さんとの信頼関係まで構築しなくてはなりません。利用者の(お年寄り)ご家族ともやり取りしなくてはならず、コミュニケーションやスムーズな連絡が「できない」では済まされないのではないかと思います。実際にヘルパーとして働いていますが、ケアマネの方によって仕事のスムーズさは全く違うそうです。対人が苦手だったらしく、苦情が出た新人さんのケアマネの方の下にいた事もありますが「大変だけど、見てて気の毒でもある」と話していました。

●反対に向いていない人は
内向的、コミュニケーションが苦手、物事を整理して考え予定などをたてるのが苦手、対人能力が低い方には難しいお仕事かなと思います。ヘルパーさんのシフトの管理調整や、利用者さんのご家族との対話、トラブル解決までかなり大変なお仕事だと感じます。自分の家族がヘルパーとして働いている事務所のケアマネさんはかなり多忙そうです。中間管理職のような人と人の間に入っている部分のお仕事なのかな…と、現場の話を聞いていて感じましたが、そういうのが一番対人能力や頭の回転の素早さを求められると思います。その業務にヘルパー自体の業務も(現場に出てる方は、でしょうが)重なるので、当然ですが利用者さんとの信頼関係も構築しなくてはなりません。
(女性 31歳 東京都)

「介護職」は社会福祉の専門的職と介護サービス職に分類される

社会福祉専門的職「介護職」ならびに「保健福祉分野」は、国家資格やそれに準ずる資格を持ち、高度の専門的水準を要する老人ホームや介護施設での「ケアマネジャー(介護支援専門員)」や「介護福祉士」「医療ソーシャルワーカー(MSW)」「社会福祉士」「精神保健福祉士」「心理カウンセラー」などの「社会福祉の専門的職」と、介護サービス員などの「施設介護員」、ホームヘルパーなどの「訪問介護員」など「サービス職」に分類される「介護サービス職」に大別されます。

大分類 中分類 小分類
専門的・技術的職 社会福祉の専門的職 保育士
ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護福祉士
社会福祉士(ソーシャルワーカー)
精神保健福祉士(ソーシャルワーカー)
児童心理司、児童福祉司
その他
サービス職 介護サービス職 施設介護職(医療施設、老人福祉施設の介護サービス員)
訪問介護職(在宅の介護員、ホームヘルパー、訪問入浴介助員)

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