介護職のキャリアアップ-資格取得でやりがい、給料アップを目指す

介護職のキャリアアップ-資格取得でやりがい、給料アップを目指す

需要が急増する介護職員

4人に1人が65歳以上のシニア社会を迎え、福祉や介護分野のニーズが高くなっています。特に顕著なのが介護保険制度の創設後で、サービス内容や利用料金が明確かつ身近になったこともあり、利用者、求人数とも増加、介護職員の数も、厚生労働省の「医療・介護に係る長期推計」によれば、現在のおおよそ170万人から、2035年(平成37年)には237万人~249万人が必要になると言われています。(薄水色部分は予測の数値範囲)
【出典】厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」、「医療・介護に係る長期推計」
このグラフをみると一目瞭然ですが、2035年の介護職員の人数は2000年の約5倍、現在の約1.5倍にもなります。また各都道府県の社会福祉協議会がまとめた2016年4~6月「福祉分野の求人求職動向」をみると、福祉分野の有効求人倍率は3倍~4倍と、他の業界と比べても高水準で推移しています。正規雇用か非正規雇用かの問題は別として、今の日本にこれだけ多くの雇用を吸収できる業界はそれほど多くありません。国がグローバル化や海外進出などにより雇用数が低迷している製造業などからの業種転換を積極的に促している理由がわかると思います。

将来像を描きにくい介護職

その一方で介護業界ならではの課題もあります。(公財)社会福祉振興・試験センターなどの調査によると、「介護福祉士」が仕事を辞めた理由として、「収入が少なかった」「労働時間・休日・勤務体制」「法人・事業所の理念や運営の在り方に不満」「職場の人間関係」といった問題のほかに、「将来のキャリアアップが見込めなかった(17.6%)」「専門性や能力を十分に発揮できない仕事・職場だった(14.7%)」とキャリア面の不満を挙げている人も目立ちます。

「キャリアアップ」とは「より高い資格・能力を身につけること。経歴を高めること」や「高い地位や高給職への転職」のこと。日本は歴史上初めて経験する高齢化社会を迎えている上に、介護保険の導入からまだ10数年ということもあり、国も福祉施設運営者も手探り状態の中で試行錯誤しながら改善を重ねていることは理解できるものの、現場では「他産業と比較してその業務の割に賃金水準が低い」「賃金カーブを見ると他産業と比較して賃金上昇率が低い」「仕事にやりがいを感じているもののキャリアアップが困難」(厚労省より)といった不安の声が大きいのは事実でしょう。 (「仕事を辞めた理由と復職したきっかけ」を見る)

介護サービス職のキャリアアップをわかりやすく変更

これまでの介護業界は、従来の訪問介護員養成研修や介護職員基礎研修、介護福祉士など様々な研修や資格が乱立しており、キャリア体系が複雑になっていました。
質の高い介護サービスを安定的に提供していくためには、介護人材の安定的確保・資質向上が不可欠です。そのためには、賃金体系の改善はもちろんですが、介護業界で生涯、長きに渡って働き続けることができるための、わかりやすいキャリアパスが必要との考えから、厚労省は平成25年4月より、旧ホームヘルパー2級を「介護職員初任者研修」に変更、介護職員基礎研修を実務者研修に一本化。介護サービス職のキャリアアップを「初任者研修修了者 → 介護福祉士 → 認定介護福祉士」と明確にしています。(下記イメージ図参照)

介護サービス職のキャリアアップイメージ

次にそれぞれのステップアップ資格、研修について説明していきます。

介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級研修相当)

介護福祉士「介護職員初任者研修」は介護業界で働くのに必須の研修です。介護の際の考え方のプロセスを身に付け、職場で基本的な介護業務を実践できることを目的としておこなわれる研修で、これから訪問介護事業、または在宅・施設介護事業で働こうとしている人は、必ず130時間の研修を受講し、修了証明書の交付を受ける必要があります。
研修内容は、各都道府県の実施要綱に基づいて指定の養成機関でおこなわれます。看護師等の資格所有者は研修が免除されます。詳細は各都道府県の確認が必要です。
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実務者研修

「実務者研修」は、国家資格「介護福祉士」の取得には必須の研修で、期間は6ヶ月以上、授業は450時間以上(介護職員初任者研修修了者は320時間)で設定されています。幅広い利用者に対する基本的な介護提供能力の修得を目的としており、その内容は研修内容は、社会福祉制度(介護保険等)、認知症の理解、医療の知識、障害の理解、介護技術、介護過程、たんの吸引、経管栄養 等で、介護福祉士養成施設(2年以上の養成課程)到達目標と同等水準となります。
現在すでに働くヘルパー受講しやすいように、受講期間や受講方法にさまざまな配慮がされているのも特徴です。入職後に職場の様子を見ながら受講することも可能ですが、求人募集には
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国家資格 介護福祉士

介護福祉士に転職「介護福祉士」は、特別養護老人ホーム、身体障害者施設等の社会福祉施設の介護職員や訪問介護員として、身に付けた専門的な知識と技術を生かし、身体や精神の障害がある人に対して状況に応じた介護や指導、相談業務などをおこなう仕事です。
「介護福祉士」になるには、厚生労働大臣が指定した養成施設を卒業するか、介護等の業務に3年以上従事した上で「介護福祉士国家試験」に合格する方法があります。
利用者が自立して生活するための適切な介護方法はどのようなものなのか、現場での豊富な経験と体系的なスキルを身に付けた「介護福祉士」は介護職の中核を担う職種として期待されています。
「介護福祉士」の仕事内容や資格取得、平均年収・給与などの詳細はこちら
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介護支援専門員(ケアマネージャー)

ケアマネジャー「ケアマネジャー(介護支援専門員)」は、2000年の介護保険制度実施とともに誕生した資格で、都道府県知事から「介護支援専門員証」の交付を受けた、要介護者また要支援者からの相談に応じる相談援助専門職です。医師、看護師、社会福祉士、介護福祉士などの保健医療福祉分野での実務経験が5年以上であることが必要で、その上で、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格し、介護支援専門員実務研修の課程を修了した場合に、ケアマネジャーとなることができます。利用者の環境や心身の状況を確認し、アセスメント(問題点の分析)をおこない、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成するほか、介護者とホームヘルプやデイサービスなどのサービス事業者と連絡調整を行う調整役としての一面も持っています。
「介護支援専門員(ケアマネージャー)」の仕事内容や資格取得、平均年収・給与などの詳細はこちら
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認定介護福祉士

「認定介護福祉士」は2016年現在、まだ正式に開始した制度ではありませんが、すでに「認定介護福祉士認証・認定機構」が発足し、早期の設置に向けて進められています。
「認定」とは、すでに認定看護師や認定薬剤師などで設けられているように、国家資格取得後に一定の期間を経て、熟練した技術と知識を習得をした人が認定研修や認定審査に合格することで取得できる資格です。
「認定介護福祉士」では、さまざまな障害を持つ利用者に高い介護技術を実践するほか、介護技術の指導や職種間連携のキーパーソンとして、チームケアの質を改善できる人材としています。介護分野の最高峰資格ともいえる「認定介護福祉士」を設けることで、介護福祉士本人がキャリアに展望を持てるようにするほか、介護サービスの高度化に対する社会的な要請に応える意味もあります。現在、認定介護福祉士養成研修の中身についても話し合いが進んでいます。
ただ一足先に2012年に制度化した「認定社会福祉士」は2016年4月現在、取得者はわずか約350名と決して本来の目論見通りに進んでおらず、「認定介護福祉士」の運用についても慎重な議論を求める声があります。

その他に取得している人が多い資格

福祉、介護の仕事は身体や精神に障害のある人、高齢者の人、さらに施設や在宅、医療現場か否かなど、多岐に渡るため、さまざまな資格所有者と連携して作業をおこなうことがよくあります。
下記に挙げた資格は、職場によっては持っていると優遇されるもの、優先的に採用されるものなどになります。このように介護の仕事は多くの技術や知識を持った人が支えている業界なのです。

その他に取得している人が多い資格
社会福祉士 看護師、准看護師
精神保健福祉士 作業療法士
社会福祉主事 理学療法士
福祉用具専門相談員 栄養士・管理栄養士

最後に 編集部から

転職アドバイス高齢者の増加にともない、福祉、介護分野の仕事はいっそうニーズが高くなってはいるものの、一方で、仕事の厳しさや給与の少なさなどから、離職する人も多く、慢性的な人手不足状態になっている現実があります。これらの原因には賃金の低さや労働時間などの根本的な問題はあるものの、比較的新しい業界であるが故の「一生の仕事として働くための将来の展望」も見えにくくなっていたことも否めません。
厚労省などが音頭を取ったキャリアパス制度は、これまであいまいで複雑だった資格や研修をわかりやすく、「初任者研修修了者 → (実務者研修) → 介護福祉士 → (ケアマネージャー) → 認定介護福祉士」と、系統立てたものに組み替えました。
介護業界への転職を考えている人は、まずは「初任者研修」を修了することが必須です。もし転職までに時間のある人は、面接段階になってアタフタしないよう早めに受講をしておきましょう。
また 「介護福祉士の仕事内容や平均年収」「社会福祉士の仕事内容や平均年収」「精神保健福祉士の仕事内容や平均年収」 「福祉・介護のしごと別に有効求人数、求職者数、求人倍率を公開」もどうぞ。

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