「転職で注意すべきこと、気をつけること」を紹介するコーナーです。今回は「働いている人の年代の割合が重要」「年間休日と平均残業時間に気をつけること」「求人票をよく読み、求められる人物像を把握すること」「不採用が続いても落ち込まないこと」について紹介いたします。
多数のステップを踏む新卒採用と異なり、中途採用の場合は数回の面接で決まってしまうこともあります。いわば一発勝負です。その時に面接官にいかに良い印象を与えられるかどうか、不採用の要因を取り除くかが重要になってきます。
ここでは、転職を経験した人生の先輩から、転職活動で注意すべきこと、気をつけることを挙げてもらいました。また補足で転職グッド編集部のコメントも入れてあります。ぜひ参考にしてください。
働いている人の年代の割合が重要
人事・経理経験のある女性です。転職活動で大切な事は、働いている人の情報を知る事です。様々な年代の人が働いている企業の方が、教育制度もしっかりしているように見えます。
年齢が高い人中心だと若手が育っていないという印象を受けますし、若手が多いと長く勤める人が少ないのではないかを見極める注意が必要です。
私の場合、以前の会社が平均年齢が若かったので、同年代が多く働いていました。人事の仕事は社員に関わる仕事だったので、過去の情報も知っている必要があります。そのために若手ばかりでは経験不足だと感じていました。
現在の会社は、年配の方が多いです。若手を育てるのも時間がかかります。
必ずしもどちらがいいとはないと思いますが、平均年齢はよく見ておいた方が、その会社で転職後に活躍できる年代が分かると思います。
【編集部コメント】会社をすぐ辞めようと思っている人はいません。自分がこの会社に入社して長く務める上で、活躍できる環境があるかどうかのチェックすることは、とても重要なことです。例えば高齢者ばかりの工場にいきなり若手が入っても現実的にはかなり厳しいですし、若手ばかりの営業会社に、いきなり「指導役を兼ねて」入社しても、実際にはうまくいかないことが大半です。これらのことはホームページだけではなかなかわかりませんので、面接の際に事業所内をチェックしたり、働いている人の年代層を確認するようにしましょう。
年間休日と残業時間の目安
上記に続いて、次に気をつけるべきことは、休日と残業時間です。
土日完全休日の会社は人気が高いです。月に1日程度土曜日出勤がある会社や、年に数回休日出勤がある場合は、土日完全休日といえませんが、年間休日は変わらないことが多いので候補に入れておくといいです。
私は土日に条件を絞って調べていましたが、少なかったので年間休日をチェックするようにしていました。
また、残業時間の確認も大切です。例えば、週休2日で月に残業時間20時間だと毎日約1時間ほどです。多いか少ないかは個人差ですが、実際の労働はこの時間より多めに考えていた方が無難です。
以前の会社は平均20時間でしたが、年末調整や査定の時期は倍になる月もありました。平均残業時間は、帰宅時間や帰宅後の時間確保の目安にするといいと思います。
(人事・経理事務 富山県 女性25才)
【編集部コメント】前職であまりの残業・休日出勤の多さが理由で退職した人は、これらのことは重要ですね。実は労働時間の多さ、少なさというのは、業種の構造によるところが大きく、こちらの「産業別 総実労働時間数ランキング」や「平均労働時間ランキング」などで、ある程度把握することができます。
現在、子育て中でできるだけ定時で帰りたい人、平日の夜は趣味や地域活動などプライベートな時間として使いたい人は、事前に調査をするのはもちろん、聞きにくいかもしれませんが面接でも休日と残業時間を確認するようにしましょう。
求人票をよく読み、求められる人物像を把握すること
31歳の電気エンジニア職です。転職で気をつけるべきことは、あたりまえのことですが、求人票をよく読み、企業がどのような人物が欲しいかよく理解することです。以前面接で、面接官に、将来どうしたいか聞かれたことがあり、私はその時、面接の本に書いてあった「会社のリーダー」という話をしました。しかし、その部署で欲しかったのは「試験のプロフェッショナル」になる人材で、求人票をよく見ると小さな字で「テストのスペシャリスト」なる一文がところどころに記載されていました。
この文言を深く考えずに、応募をしたのが失敗でした。このように求人票の文脈を読み込んでいくと、求めている人物像がわかるものです。
(電気エンジニア職 鹿児島県 男性31才)
【編集部コメント】
とにかく急いで仕事を見つけようと思っている人や少しおっちょこちょいの人は、求人情報をしっかり読み込まずに、面接まで挑んでしまうケースが多々あります。そしてトントン拍子で採用決定~入社を迎え、働き出すと少し話しが違う・・などとなってしまうのです。
求人票をよく読むことはもちろん、自分が重要視している条件(賃金、労働時間、職種、やりがいなど)を実現出来る会社なのか、懸念点があるとすればどの部分なのかをリストアップした上で、必ず面接の際に確認するようにしましょう。企業も人間なので、あなたの心の真意を的確に判断できるものではありませんし、会社のことを100%伝えられるわけがないのです。
不採用が続いても落ち込まないこと
自分の経験や志望と企業側のニーズがマッチしないと、10社位不採用になってしまうこともあるかもしれません。その時にも気落ちしないで続けることが大切だと思います。
【編集部コメント】不採用になるのは、あなた自身に欠点があるのではなく、単に企業側の要望と合わないだけなので、さほど気にすることはないでしょう。現にこの人は30社に応募しても大半が書類選考で落ちてしまったそうです。
ただ「なぜ落ちたのか?」という反省は必要です。反省をしない人というのは成長をしません。たとえば番組や舞台でも終了後には必ず反省会というものがあり、その日の流れを再確認し、もっと良いものになるように改善をしていくそうです。転職の面接でも今回はどこがいけなかったのかを振り返り、次回の面接に生かすようにしましょう。
この「転職で注意すべきこと、気をつけること」を紹介するコーナーは、この後も続いていきます。次回も楽しみにお待ち下さい。こちらのページに新着を掲載いたします。
また読者の方に「良かったと思ったこと」と「悪かったと思ったこと」を読者に聞いたコーナーも人生いろいろでユニークです。あわせてぜひご覧下さい。