「食料品製造業(食品加工業)」の特徴と現況、転職希望者へのアドバイス [業界研究]

「食料品製造業(食品加工業)」の特徴と現況、転職希望者へのアドバイス

「食料品製造業(食品加工業)」の特徴と現況、転職希望者へのアドバイス

ものづくり日本を支える製造業。その中でも「食品製造業」は私たちの生活になくてはならない業種だ。地域特性があるのもこの業種の特徴で、北は北海道から南は沖縄までその土地の特産物などを全国の中小企業が製造しており、雇用の幅も広い。「食料品製造業(食品加工業)」に転職するに当たって、押さえておくべきポイントはどこなのだろう。

食料品製造業(食品加工業)の特徴

食品製造業(食品加工業)は現代人の食生活になくてはならない業態で、そこで作られる製品も実に多種多様な物があります。扱う食品によって様々な環境や特徴があり、設置されている機械の種類も異なります。しかし、製造における過程は概ね、①原材料の下処理工程 ②調理工程(焼く、煮る、揚げるなど) ③味付け工程 ④カット作業工程 ⑤梱包工程 という形式で進んでいきます。製品によっては複数の材料を混在させる工程や、発酵や熟成を促す工程などもあります。また①から⑤の順序が前後する場合もありますが、全体の流れとしては日ごろ自宅で行う料理とほぼ変わりません。
 それもあって、食品の製造工場では女性が多く活躍しています。工場によっては24時間稼働している所もありますが、日勤だけでなく深夜帯でも女性の方が働いています。中にはほとんどの従業員が女性という職場も珍しくありません。 しかし製造する商品によっては男性向きの工場もあって、特に重い物や体力が必要な職場などは男性が多くなっています。また、1つの工場の中でも男性スタッフが多い製造ラインがあったり、男性が中心となっている工程も存在します。 具体例を出すと、お弁当や惣菜、ケーキなどのデザート系を製造している工場では女性が目立ち、食肉加工や精米、製粉(小麦粉やパン粉など)工場では男性の割合が多い傾向にあります。
 また、食品製造には管理面が極めて重要となります。それは生産量の管理だけではなく、原材料や衛生面について、複雑で厳密な管理体制が敷かれています。 そのため、何らかの食品管理を担当していた経験または資格があれば、即戦力としての有力な武器になります。

食料品製造業(食品加工業)の現況

 「食の安全」という言葉が度々メディアを賑わしているように、消費者は食品全般に対し、より高度な安全性を求めています。その一方で、激しい価格競争が続いているという側面もあります。小売業者では低コストを実現するために、大手スーパーなどを中心に大量仕入れで1個あたりの原価を抑えるという手段を採っています。
 それらのニーズに応えるため、食品製造業では大量生産を行うための様々な仕組み作りと、主に衛生面での安全管理、そして適切な生産量の管理に力を注いでいます。製造におけるロスの削減や工場稼働率の向上が、そういった管理強化の一例です。低コストを実現するために人件費や管理経費をつぎ込んでいるという、一見矛盾した状態となっているのですが、そこには緻密な試算と計画をもって難問と向き合っている企業努力が見て取れます。
 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が大筋で合意し、食品の原材料輸入も関税撤廃によって、これまで以上に活発な動きとなる事が予想されます。しかし、 輸入食材には品質や安全性の面が不透明になりがち、というデメリットも存在します。それぞれの食材に対する安全基準をどう設定するのか、TPPの動向に注目が集まるところです。
食品製造業でも、企業単位でこの安全性に対する施策を打ち出せた企業とそうでない企業では、今後業績の面で差が開いていくことが予想されます。

転職者への具体的なアドバイス

 現在の食品製造業が抱える問題に対し、何らかの提起ができるような経験があれば貴重な人材として受け入れられるでしょう。第一にはやはり管理面となります。
 食品衛生や安全性の保持について、基準を設けることのできる方は存分なアピール材料になります。またコスト削減について独自のアイデアを持つ方も有利といえそうです。仕入れや流通にかかるコストも含め、調整を図ってきた経験とノウハウを持っていれば注目されます。
 これらのいわゆる管理部門では、業界の実務経験を重視している企業が多いですが、上記のような経験やノウハウを持っていれば他の製造業出身であっても採用の可能性は高まります。
 一方、各製造ラインで勤務する職員については、実務経験をさほど重視していません。基本的に立ち仕事で、場合によっては重い物を持ったり動き回るようなこともありますので、健康で体力にある程度自信があることが望まれます。工場によっては日勤と夜勤の交替シフトや3交替勤務も発生しますので、生活リズムが不規則になりがちです。そういった環境への適応力という意味でも体力は必要になってきます。
 製造ラインでの仕事は慣れるとどうしても単調になってしまい、モチベーションが下がってしまう人も少なくありません。しかし、商品が完成して店頭に並ぶまでの大枠で考えると、自分が担当している製造ラインの大切さを再確認できるはずです。そういう姿勢をもって業務に取り組む意欲をアピールして、転職を成功させましょう。

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