前の会社にて転職を決意した理由(退職理由)と、新しい会社に入社できた(採用された)と思う理由を聞くコーナーです。今回は大学新卒で入社したインターネット広告の営業から、一転なぜかパン屋さんの製造に転職した福岡県の女性(29歳)のお話しです。
大学新卒でネット広告の営業職に・・でも想像と違った
前職ではインターネット広告の営業をしていました。大学卒業後初めての就職先だったため、どういった基準で就職先を選んでいいのかが、曖昧なまま就職活動をしてしまい、当時先端だったインターネット関連業であることと、会社の雰囲気が良かったことの2点で入社を決めました。
でも入社して働き出すと、自分が想像していた仕事とは全く違った仕事であることに気づきました。仕事内容はやりがいのある刺激的な内容でしたが、就職する前の「広告」のイメージとは異なりました。広告は「良いものを広める、必要な人に届けるもの」と考えていたのですが、実際はその対象は必ずしも<良いもの>ばかりではありませんでした。
それでも会社を存続させるためには仕方がないことはわかっていましたし、その広告も仕事であることには変わりなかったのですが、心の中でだんだんと苦痛になっていったのです。仕事の方針を私のような新人には変えることができませんでしたし、会社のビジョンと自分の考えが合わないところもありました。
その仕事を生涯続けることは想像できないと思ったのものの、すぐには辞めずに3年間は社会経験と考え直して頑張り、その後思い切って別の職種に転職しました。
周囲にも驚かれながら、パン屋さんの製造に転職
転職をしたのはパン屋さんの製造部門です。全く違う職種だったため周囲には「なぜ?」と驚かれましたが、前職の「広告」とはある意味真逆の仕事で、「自分で良いものを作る」ということに憧れたのです。未経験の仕事だったため、面接ではとにかく熱意を伝えることを粘り強く行い、入社することができました。
私の場合はパン屋なので少し特殊かもしれませんが、採用側が想像する以上の熱意を、具体的な手法で伝えることが重要だと思います。
例えば、その会社に関するレポートをまとめてみたり、新人ならではの新しい目線での提案を行ってみたりなどなど。型にはまった変わり映えのしない履歴書や面接だけでは、他の応募者に埋もれてしまいます。
体力的に大変な仕事ですが、とても日々が充実しています。また、未経験でしたが、その熱意が買われ、今では重要なポジションにつかせてもらっています。転職してよかったと思っています。
「転職グッド」編集部からのコメント
前回の鉄鋼会社の製造部門から、スポーツ用品販売業に転職した兵庫県の方と同じで、新卒で入社した会社のイメージが違ったため退職をしたケースです。
実は近年、「大学新卒者の32.3%が3年以内に退職」というデータが出ていて、社会にとっても本人にとっても大きな損失となっています。本人にとってはキャリア形成やスキル習得の遅れにつながり、企業にとっても採用にかける時間の面でもコストの面での負担のほか、技術やノウハウの途絶を招いてしまうのです。また退職者が減ることは失業給付などの支払いを抑えることもできます。
このほかにも「私の退職理由と転職できた理由」に多数の実例を載せていますのでご覧下さい。