東京都庁、10月中旬から毎日20時に全庁一斉消灯で全職員退庁へ
東京都庁が2016年10月中旬から毎日20時に全庁一斉消灯し、全職員を退庁させる取り組みをおこなうと発表しました。
これは“ライフ”・ワーク・バランス実現に向けた取組の一環として、超過勤務縮減のため実施されるもので、安倍政権の働き方改革の重要テーマである「長時間労働の是正」について、首都東京から率先して取り組んでいくメッセージも込められています。
具体的には、毎日、遅くとも20時00分までの退庁を目指し、20時00分退庁を知らせる放送をおこない、全庁一斉消灯します。(実施は10月中旬から)また20時00分以降の退庁者は庁舎出口でチェックするとのことです。
先日就任した小池都知事の目指す、多様性を持った都市である「ダイバーシティ」が具体的に動き始めたといえるでしょう。
いっこうに減らない長時間労働
「日本の長時間労働はなぜ改善されないのか?その理由を考える」でも詳しく解説いたしましたが、長時間労働は、労働の負荷時間を長くするだけではなく、睡眠不足による業務効率の低下、うつ病など労働者の健康への影響、家庭生活・余働(ワーク・ライフ・バランス)の欠如を招きます。
また人口の半数を占める女性の社会進出の妨げにもなっていることから、政府は終業時間から翌日の始業時間まで一定の時間を空けることを義務づける「勤務間インターバル」なども検討しています。
特に20代~30代は、所定外労働(残業や休日出勤などの実労働時間)が多くなる傾向がはっきりと出ています。これは「若いから無理がきく」「年下だから残業を頼みやすい」「独身の人が多いから」「現場に近いから」など、さまざまな理由が想像されるが、効率的に働いてしっかり休むことを意識すべきでしょう。