完全週休2日制が普及している業界、していない業界ランキング – 1位は金融業、保険業

完全週休2日制が普及している業界、していない業界ランキング

週のうち5日間を目一杯働いて2日間ゆっくりと休む。仕事の理想型ですが、現在、完全週休2日制を採用している企業数の割合は50.7%と思ったほど高くありません。ここでは厚生労働省の「平成 27 年就労条件総合調査」をもとに業種別に完全週休2日制を導入している企業の割合を出してみたいと思います。

完全週休2日制の企業は約50%

主な週休制の形態をみると、月3回、隔週、月2回、月1回など「何らかの週休2日制」を採用している企業割合は 85.2%、「完全週休2日制」を採用している企業割合は、50.7%でした。完全週休2日の企業はまだ半数ほどでしかありません。

これを企業規模別にみると、1,000 人以上が 69.3%、300~999 人が 59.5%、100~299 人が 54.1%、30~99 人が 48.3%となっており、従業員数の多い企業ほど休日が多いことがわかります。

完全週休2日がもっとも高いのは「金融業、保険業」

産業別に完全週休2日制の企業割合をみると、「金融業、保険業」が 91.2%で最も高く、次いで「情報通信業」の87.5%、3番目が「学術研究,専門・技術サービス業」の77.3%、4番目が「医療、福祉」の67.9%となっています。

業界の9割が完全週休2日の「金融業、保険業」は、銀行や国内金融マーケットが土曜日曜が休みであることから、関連する企業は並行して休みを取りやすいということがわかります。3番目の「学術研究,専門・技術サービス業」は、学校や官公庁と連携している企業が多いことが影響していると思われます。

完全週休2日制の企業は約50%

完全週休2日の割合が低いのは「鉱業,採石業,砂利採取業」

一方で、完全週休2日の割合が低い業界は「鉱業,採石業,砂利採取業」 が22.6%で最も低く、次いで「運輸業,郵便業」の29.6%、3番目に低いのが「宿泊業,飲食サービス業」の31.7%、4番目が「生活関連サービス業,娯楽業」の39.5%、5番目が「建設業」の40.0%となっています。

「鉱業,採石業,砂利採取業」は労働環境や労働条件の整備が著しく低いのが原因でしょうか。全業種の中でも群を抜いて低い数字に留まっています。

転職にあたって

今回は「完全週休2日制」を導入している企業の産業別割合を切り口に紹介してみましたが、この結果は以前紹介した「年間の労働時間業種ランキング」「残業時間の多い業界ランキング」の統計結果と似たような傾向にあります。

またこのことは完全週休2日制が浸透している業界は、労働環境や労働条件についてしっかり取り組んでいる企業が多いことの表れともいえるでしょう。

転職にあたって、仕事とプライベートを両立させたい、趣味や習い事などに取り組みたいことを第一優先に考えている人は、上記3つの調査結果をよく確認した上で、そもそも前提として「労働時間」「残業」の多い業種はなるべく選ばないことも大きなポイントです。

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