結婚、出産など女性ならではの仕事の悩みや課題を解説する「女性の転職ノウハウ」コーナーです。転職は人生にとって大きなもので、誰だって失敗はしたくありません。良い仕事、良い会社を選びたいものです。会社や仕事の選び方や探し方、面接の仕方、応募・面接対策など転職活動の進め方、ノウハウを「転職グッド編集部」が解説。あなたの転職活動の参考にしてください。
『キャリアアップ』と『スキルアップ』。
似たような意味で使用されることも多いですが、キャリアアップは市場価値を上げること、スキルアップは能力や技術を上げることと言えば、違いがわかりやすいでしょうか。
今回は、キャリアアップや転職に欠かせないスキルアップのひとつ、つまり自分の市場価値をあげるために必要な資格取得について取り上げます。
おすすめ資格
【事務なら最初に取得したい!~MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)~】
マイクロソフト社公認資格のMOS。
仕事でオフィスを使用していれば「資格取得しなくても、既に使えていますけど?」という方も多いと思いますが、使用頻度の高いワードやエクセル、パワーポイントでも、数多くの書籍が出ているということは、様々な使用方法があるということ。試しに参考書を開いてみてください。知らなかった機能が山ほどあって、驚く方もいるはずです。
正式な発表はされていませんが、スペシャリスト(一般)は80%、エキスパート(上級)は60%と言われ、合格率は高いと言えます。
今までPCを頻繁に使用していない方が、MOSを武器に事務職への転身を狙う場合は、基礎的な部分は講座等を受けると自学にもすんなり入っていけます。
月に1~2回の試験日があるのも嬉しい特徴ですね。
日本の労働者人口の約2割が事務職と言われています。同等のスキルを持っているライバル達から一歩抜け出すためにも、是非取得したいMOS。転職しなくても、仕事の効率が上がる、役に立つ資格です。
→ 「事務職に転職-仕事内容や平均年収・給与、事務に向いている人を解説」
【将来的な活躍やモチベーションアップにも!~TOEIC~】
平成19年に観光立国推進基本法が施行され、観光立国を推し進める日本にとって、今後も英会話が必須とされることは間違いありません。東京オリンピック・パラリンピックも決定し、意識している方も多いことでしょう。
世界基準のテストであることから、『英語コミュニケーション能力』を証明するために多くの方が受験しています。
TOEICを昇格基準などに用いている上場企業は現在15~6%程度ですが、将来的に導入したいと考える上場企業は45%というデータもあります。(上場企業における英語活用実態調査2013※より)グローバルな事業展開、あるいは顧客層の広がりを視野におく企業が多いと考えられますね。
外国語に苦手意識が強い日本人は、まだまだ多いのが現状。点数を上げていくことで、周囲に一目置かれた、モチベーションアップにつながったという意見も多いようです。
※TOEIC事業を担う一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会調査
(上場企業3254社へのアンケート実施中304社が有効回答)
【社会人としての自信を取得 ~秘書検定~】
秘書を目指す方はもちろん、社会人として必要なビジネスマナーを身に着けるには最適な秘書検定。
ビジネス文書や電話応対の基本が学習できるうえに、3級・2級については合格率も50~60%と高いため、就職活動を控えた学生に人気ですが、女性にとっては、冠婚葬祭や席次マナーなど、生活にも役立つ幅広い知識が身につき、身近な場面で役立ちます。
受験資格がなく、年2~3回の試験日が設定されているため、受験しやすい資格と言えるでしょう。
【安定性抜群!~簿記(日商簿記検定)~】
誰もが知る『簿記』という名称。例外なく、どの企業でも必須な経理知識に関する資格です。
実務を経験してからの方が、取得の勉強も理解しやすいと言われる資格のため、「実は持っていない。」「上級は受験していない。」という経理担当者も多いのですが、転職・再就職を考えるのであれば、取得しておいた方が確実に有利に働く安定性のある資格です。
実際、経理の知識はどの職種でも役立つもの。将来的に会計士・税理士を目指すというのであれば1級取得が目標となりますが、3級でも企業の財務的な理解が深まり、仕事に役立ちます。営業トークにも信頼性が増します。
試験は年3回。3級合格率は40%程度で、3~6か月程度の準備で受験する方が多いようです。
→ 「会計事務職に向いている人、向いていない人-性格、能力、適職性など」
【有資格者優遇の業界あり!ファイナンシャルプランナー(FP)】
金融全般について幅広い知識が身につくファイナンシャルプランナー。
金融というと敷居が高く感じるかも知れませんが、『暮らしにまつわるお金のノウハウ』を勉強できる資格です。
出題範囲はライフプラン、年金、資産運用、不動産、保険、税制、相続など。
金融業界、不動産業界、保険業界などで重宝される資格ですが、自分自身の生活においても、年齢とともに役立つ場面が増えていきます。
国家資格の『FP技能士(1~3級)』を基本に、日本FP協会認定の『AFP』や、更なる上級と言える『CFP』もあり、将来的には独立・起業したいという方にもピッタリです。
FP技能士3級の合格率は60%程度と受験しやすい数字ですが、かなりの知識が習得でき、生活に役立てることができます。
【人事・総務のエキスパートを目指す ~社会保険労務士~】
企業になくてはならない労務管理。この労務管理のエキスパートとして活躍できる資格が、国家資格である社会保険労務士です。
社会保険(雇用・健康・厚生年金)に関する申請書類作成や手続き代行、労務に関する相談やコンサルティングなど、企業の人事・総務での活躍以外に独立も考えられます。
試験範囲は労務に関する法律知識や実務に関する一般常識など。
過去10年の調査では、合格者の約55%が会社員、約34%が女性であることから、キャリアアップや転職に有利と考える方が多いようです。
受験資格証明書の準備や、試験が年1回であること、何より合格率が4%程度(平成28年第48回試験結果)という難易度のため、長期準備が必要となりますが、需要度も非常に高いため、一生ものの仕事を手に入れたいと思うなら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
どんな風に勉強しているの?
専門的な講座を受講する方法はもちろん、自学自習という方も多い資格の勉強。
「そもそも、時間を作ることが難しいのに。」という方にお勧めなのが、スマートフォンの学習アプリです。
参考書や問題集をこなすことで勉強できる資格であれば、かなり網羅しています。電車の中で書籍を広げることは難しくても、スマホなら大丈夫という場合もありますよね。
聞きなれない資格や検定は履歴書に記載した方がいい?
その資格が応募する企業にとってプラスと判断できるなら、もちろん記載しましょう。
履歴書には資格について説明する余裕(スペース)はありませんので、職務経歴書に『資格欄』を作り、簡単な説明をつけると良いでしょう。いかにも、「知らないでしょ?」という文面にならないよう、「こういう目的で、○○の知識が身につくこの資格を取得しました。」という記載方法がおすすめです。
→ 「職歴が浅い場合、「職務経歴書」には何を書けばいいの? 」
→ 「採用担当者は【職務経歴書】のどこを見ている?」
プロや公共のサービスは利用価値大!
履歴書を作成して、初めて『書ける資格がない!』と唖然とする方、実は結構いるものです。
「資格取得で転職に臨みたいけれど、自分には何が良いのかわからない。」そんな時は、プロに相談をしてみてはいかがでしょうか。
WEB上の相談コーナーを利用する方法もあれば、コンサルティング会社で、担当者とじっくり自己分析から始めるという方法もあります。
また、ハローワークは強い味方。
就業相談だけではなく、職業訓練なども実施されており、資格取得への道筋に給付金(条件あり)が付くこともありますよ。
育児中のママなら、マザーズハローワーク※も是非利用してみましょう。
→ 「「マザーズハローワーク」って何?仕事と子育てを両立したい女性の再就職に」もご参照ください。
自分のスキルを証明してくれる資格。
スキルの証明だけではなく、取得するために頑張った事実も評価対象となりますので、思い立ったら早速行動に移しましょう!
●「女性の転職ノウハウ」コーナーは、女性ならではの結婚、出産後の悩みや課題からライフスタイルに合わせた会社の探し方、面接の乗り越え方まで詳しく解説いたします。ぜひ転職の参考にしてください。