商社ウーマン転職奮闘物語〈第16話〉 「上司が褒めてくれた!!感動の瞬間!」

商社ウーマン転職奮闘物語〈第16話〉 「上司が褒めてくれた!!感動の瞬間!」

「商社ウーマン転職奮闘物語」は、食品専門商社の営業職に転職した20代の女性が取引先や上司、同僚に揉まれながら、一人前の商社ウーマンへと成長していく物語(全17話)です。

前回の第15話は、「徐々に私のお客さんの態度に変化が?!」でした。
第16話の今回は「上司が褒めてくれた!!感動の瞬間!」です。それではどうぞ!

少しずつ仕事が楽しく感じるように

知識や経験、そして働く上で必要な気遣いや常識等、まだまだ学んで行かなければならないことは沢山ありますが、少しずつ仕事が楽しく感じるようになって来ました。

社内で話せる人も増えましたし、お客さんとの関係も徐々に良くなって来ているので、以前より会社に行くのが楽しみになりました。一担当者として見て貰えるようになったお客さんが増えて来たのか、気付いたら毎日外出するようになっていました。

今日こそ1日内勤するぞー!と思っていても、お客さんから今日暇~?ちょっと来て欲しいんだけど!と呼ばれたりして、結局バタバタと1日が終わる。何て日が増えたのです。その分大変だと思うことも増えましたが、忙しいのは良い意味で仕事が増えた証拠なので、少しは努力が実り始めているのかな?と思ったり。

だいたいお客さんの方から呼ばれる時は、新しく採れた(獲れた)原料を運ぶ作業を手伝って欲しかったり、試作で行き詰まって困っていることが殆どです。助けて欲しいと思った時に呼んで貰えるようになったので、少しは力になれているのかな~なんて嬉しく思います。

ある時は蒟蒻を扱うお客さんから、玉こんにゃくを沢山作ったんだけど、今日人手が足りなくてね!ちょっと運ぶのを手伝ってくれるか?!と言われたり。またある時は水産関係のお客さんから、今日は獲れたての魚が沢山あってさ!そこにある軽めの魚を運んでくれない?!大っきな奴運んでくれても良いけど!(笑)なんて言われたりします。

また、ハムソーのお客さんからは、今バジル入りのソーセージを作っているんだけど、冷凍すると変色するんだよね!これ試作品なんだけどさー困っているんだよね・・・。何か良い方法ない?!と言って貰えたり。より具体的な解決策を貰うため、私に試作品を渡してくれるようにもなりました。

お客さんを引き継いだばかりの頃は、こんなこと全く無かったのに。非力ではあるものの、少しは頼りにして貰えるようになったのかな?

常にお客さんと一緒に仕事をすることが増えて来たので、私は社内にいないことが多くなりました。下手したら社内の人よりお客さんと一緒にいることが多い時もあります。お手伝いの他展示会へ一緒に出掛けたり、お客さんが開催するパーティーに参加する機会も貰えるようになったのです!営業としてのやりがいを日々感じるようになって来たため、私は忙しい中でも楽しいと思いながら仕事をするようになりました。

忙しそうにしていても笑顔で仕事をしている私の姿を見て、上司がお前最近楽しそうに仕事をしているな!と言って来ました。私は大変だと思うこともいっぱいあるけれども、最近は仕事が面白いと感じるようになって来ていると答えました。これに対し、上司が私にこう言ったのです!

「お前は良く頑張っているよ。経験の面では足りていないけれども、それは年数を重ねて行かないといけない部分でもあるから。自分でも日々原料の勉強を続けていって、経験に相応しい知識を身に付けて行ってくれよ。お前なら良い営業になれると思うから。期待しているぞ。これからも頑張れ!」

この言葉を言ってくれたのは、第8話で致命的なミスを犯した私に対し、「お前は本当に仕事が出来ない奴だな!」と怒鳴った上司でした。私はずっとこの上司からこいつは仕事が出来ない奴と思われていると感じていたため、こうやって言って貰えたことが凄く嬉しかったのです!まさかこんな風に言って貰えるなんて思ってもいなかったので、突然のことで何も言えず、あはは~って笑って返して終わらせてしまいました。

この後私はすぐに外出してしまったのですが、感極まってお客さんのところに行く途中泣いてしまいました。自分は結構、いやかなり負けず嫌いな性格なので、どんなに怒られても泣いたことがありませんでした。仕事場では絶対に泣かないようにすると決めていたのに、涙を流している自分に「おいー!何泣いてんだよー!自分のバカ~!!」と、心の中で突っ込みながら鼻水を垂らして泣いていました。(笑)

この日はぐっしゃぐっしゃの顔でお客さんの所に会いに行ったのですが、取り敢えず何も言われなかったので良かったな~と思いました。(気付かないフリをしてくれていただけかもしれませんが・・・笑)でも、皆がいる場で泣いてはいないので、コレってセーフだよね?!私の中では今でも仕事場では絶対に泣かないは守れていると思っています!(笑)

初めて上司に認めて貰えたのかな?!いや、きっとそうに違いない!と前向きに考えている私でございます。

この日は私にとって忘れられない、ずっと大切にして行きたい思い出の日となったのでした。

ちなみに、第9話で私の事をもの凄~く嫌っていた“お局(今となってはお母さん)”と、今ではサシでディナーに行けるようになりました!この進歩、凄いと思いません?!私とは絶対に飲みに行きたくない!なんて言われていたのに、“お母さん”の方から一緒にご飯でも行こうよ!って誘ってくれるようになったんです!ご飯だけじゃなく一緒にお買い物へ行ったりもするようになって。あんなに悪口を言われていた時代が、大分昔のように感じます。(実際はまだ1年も経っていませんが!笑)

人生というものは先が読めないから面白いんですね~。(たかがアラサー目前の女が偉そうなこと言うな!笑)

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