この「元採用担当者が教える転職成功アドバイス」シリーズは、以前、採用を担当していた人たちが「転職グッド」の読者だけに教えてくれる必見コンテンツです。中途採用にチャレンジする人が押さえておくべきポイントがたくさん詰まっています。
今回のテーマはちょっと趣向を変えて「人事部が出会った困った人々」です。採用を担当していた著者が本当に体験した話しだそうです。それではどうぞ!
「人事部が出会った困った人々」
ここでは人事が困ったな、参ったな…と思う応募者を紹介します。
気分転換に読んでいただいて、皆さんはこのような失敗をしないように心掛けていただけると幸いです。
連絡なく面接を欠席
時間になっても連絡がなく、来社されない方がたまにいらっしゃいます。人事としては事故などの理由も考えて、面接室を開けてお待ちしているのですが、電話連絡もしてこない場合がほとんどです。仕方なく、履歴書と不採用通知をお送りすることとなります。
留学帰りとはいえ…
面接室に入ると、留学先から帰国して間もないという男性が、腕を組み、足を組んで座っていました。
「やあどうも。●●(名前)です。」と言って握手を求め、面接中も腕組み足組みの姿勢は変わらず、肝心な会話は日本語なのに、短いフレーズや返事だけ英語。送ってきた履歴書は日本語で、当日手渡してきた職務経歴書は英語。ちぐはぐな印象のまま面接を終了しました。1年間の留学で身に付けたものは何だったのだろうと思わせる、どんなに優秀であろうとも、採用理由を見いだせない方でした。
面接官だけに良い顔
お茶を出した男性に「どうもどうも、ねぇ君、ここ何年なの?お茶出しなんか女の子がやるもんなのにねぇ。」と話しかけ、面接官が来ると立ち上がり、驚くほど好印象の挨拶をされた年配の方。話し方も経歴も完璧でしたが、採用とはなりませんでした。
偉い方のようです
役職者の面接であっても、今後任せる部署との相性を見るため、また統計をとるために、適正検査を受けていただくことがあります。面接前に適性検査実施は事前に連絡していたはずなのですが、「私はこんなことをするために来た訳じゃない。面接官を連れて来なさい。」と命令口調。「私がその面接官です。」とお答えすると、「トイレに行かせてください。」と言って、鞄を持って出て行かれ、そのまま帰られてしまいました。
人材紹介会社の仲介でいらした方だったのですが、その日のうちに担当者から謝罪の電話が入り、再度適性検査と面接に伺いたいとのことでしたが、丁重にお断りしました。
やりたくない仕事を最初から伝える
「パソコンが苦手なので、パソコンを使わない部署に配属していただけないでしょうか。」
このような方は、採用は難しいものです。パソコンが苦手だから不採用ということではありません。人事は、最初から苦手なものを克服するつもりのない姿勢を問題視するものです。パソコンだけでなく、電話対応や接客なども同様です。
不採用の理由に納得しない
不採用とした方からメールでその理由を問われ、理由を返信しましたが納得していただけず、その後も何度もメールがあり、クレームのような状態に。これ以上は問題だと判断し直接電話をしたところ、何も言わずに電話を切ってしまわれ、連絡もしてこなくなりました。
番外編
応募者ではありませんが、同じ日の同じような時間帯に他社で面接を予定していた方が、社名が似ているせいか、間違って当社に来てしまったという事がありました。面接先を調べて電話番号と地図をお渡ししましたが、不採用だったようです。
実は、今回紹介した個性的な『困った人々』には、番外編を含め共通点があります。
それは、皆さん再度応募してきているということ。おそらく、転職自体を軽く考え、条件のみで検索上にヒットした会社に応募し、記憶に残るほど下調べもしていないのでしょう。
応募書類は返却し、社内には残りませんが、人事は職業柄、人に対する記憶力が強いものです。3年前に応募してきた方を電車や街中で見かけてもわかるという強者もいます。
『数撃ちゃ当たる』の考えで動くと、あまり良い方向には進まないようです。
●転職を考えている方は必見。そのほかの「元採用担当者が教える転職成功アドバイス」を読んでみましょう。