[転職体験談] IT関連企業から経営コンサルティングファームに転職したS.Aさん(男性)

[転職体験談] IT関連企業から経営コンサルティングファームに転職したS.Aさん(男性)

今回登場するのは、安定したIT関連の東証一部上場企業の課長職をなげうって、実力主義の外資系経営コンサルティングファームに転職したAさん(男性)。転職を考えたきっかけと実際の転職活動、採用決定から実際に働いて見て思ったこと、そして転職希望者へのアドバイスと注意点を書いてもらいました。

前職は、IT関連の東証一部上場企業の課長職

ぬるま湯。
こんな幸せな状況はありません。
IT関連の東証一部上場企業の課長職。
給料もそれなり、ボーナスは年2回。一時金は年1回。
若い頃にプログラマーとしてスタートし、設計、基盤SE。そのキャリアを見込まれて営業職を8年。SE現場と営業が一体化してのソリューションはユーザ受けも上々で充実した日々を過ごしていました。
しかし、自分に欠けている技術に目を向けない日はありませんでした。
私の場合、それは「コンサルティング」です。
下流から上流全てを経験し、技術をベースにしたコンサルタントになりたい。その願望は日々募っていきます。現行の会社にコンサル業務はありません。
40歳を越えての転職には勇気が必要です。
また、会社側からすると、営業マンに転職されるのは、それはそのまま「会社の損失」となり、相応の反発も予想されます。
しかし、人生は一度きり。自分に足りない技術を埋める希望を捨てきれず、転職を決意しました。

外資系のコンサルティングファームに決定!

さて、そうと決まればまずは自分のスキルとそのニーズの調査です。
どの会社がどのような人材を欲しているのか、そのニーズと自分のやりたい仕事が一致するか?
大手・中堅のIT関連の企業のホームページにアクセスし、経歴書を送り続けましたが、どこからも返信がありません。
転職に成功した友人に聞くと、「そんなもんだよ。自分の会社の人事部の動きみりゃわかるじゃん」と言われ、なるほどと思いました。
そこで、次は転職エージェントを探すことにしました。
これはかなり、動きが迅速です。
業界大手のリクルートエージェントさん(現リクルートキャリア)をはじめ、早速数社と面談、多くの企業を紹介していただきました。
その中には、応募済みの企業も含まれており、ホームページだけではわからない、エージェントの持つ情報の豊富さが伺い知れました。
結局紹介いただいたコンサルファームの1社に決定。外資系だったので不安もありましたが、チャレンジングな気持ちもあり、転職することに成功しました。

まず転職先の企業文化に慣れろ?-実際に働いてみて

転職をした外資系経営コンサルティングファームでは数か月の研修期間を経て、ITのコンサル現場に配属。
ここでまず面食らったのは、「言葉使い」でした。
なんでそこ英語?みたいな。いえ、外資系といっても、全員日本人です。ユーザ企業も日本の企業です。まあともかく、会社の雰囲気に慣れるのが先決なので、ツッコミはしないのが吉です。
ただし、入社した際のポジションにもよりますが、上司が外国人である可能性が高いので、英語は必須です。
転職先では、希望通りの部門に配属され、企業システムの大きな絵を描き、日々、提案に次ぐ提案。その緊張感たるや、前職の比ではありません。仕事量も多く、特に「中途採用組」は徹底的に無茶ブリされます。業務に関連するキーマンだけ紹介してもらい、あとは自分の感覚で、TPOを外さずに動くだけ。私の場合は前職で培ったスキルに自信があったので、それを前面に押し出し、最初は反発があったものの、次第に理解度が深まったように思えます。

転職希望者へのアドバイス – 落とし穴はないのか

私には同じ業種に転職した友人が多く、転職前にたくさんの意見を聞くことができました。私も含め、多くの人が経験した最初のハードルは、「慰留」です。長く在籍した会社であればあるほど、今までお世話になった人が入れ代わり立ち代わり慰留に来ます。そして慰留する条件をいろいろ提示してきます。ポジションアップであったり、給料であったり……。もちろんそれで納得できれば、あえて厳しい世界に飛び込む必要はありません。しかし、私のケースのように業態に関する理由ならば条件が合うはずもありません。強い決意で離職の理由を話すべきです。
私の意志の示し方はこうでした。退職日を12月のボーナス日の前日にしたのです。つまり「ボーナスはいらない。それよりも、チャンスを無駄にしたくない」という意志を表したのです。後で聞くと、これはかなりの説得力があったと言われました。

IT業界は意外と狭いです。どこかで必ず再会します。喧嘩別れにならないよう、根気強く、そして強い意志を持って、冷静に(これが一番大事)話を進めましょう。
ただし、具体的な転職先は伝えない方が良いと思います。場合によっては、慰留してくれた「恩人」が、転職の邪魔をする「敵」に豹変することも。円満退職。これが転職への第一歩です。

Aさん(男性)が現在住む栃木県

Aさん(男性)が現在住む栃木県

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