前の会社にて転職を決意した理由(退職理由)と、新しい会社に入社できた(採用された)と思う理由を聞くコーナーです。今回は特に不満も無かった放送局を退職し、結婚式場に転職した茨城県の女性(34歳)のお話しです。
成長を求めて不満の無かった放送局を退職
以前は放送局の制作部で番組の企画・制作と放送業務を担当していました。小さな放送局でしたのでいろんな放送業務に携わりました。
もともと20代前半にフリーランスでイベントの司会や冠婚葬祭の運営および進行業務のアルバイトに携わっていたため、その実績も買われ即戦力として採用されたと人事部に聞きました。入社当時から1つの放送局に終身雇用されるつもりは無く、ひと通り仕事をこなせるようになったら次の会社に移動するか独立を考えていました。
退職のタイミングは入社から2年か3年と決めていました。人間関係や職場に大きな問題は無く働きやすい職場だったのですが、楽な職場に自分のさらなる成長は無いと思い退社を決めました。自分と職場のタイミングを見計らい円満な退社だったと思います。上司や同僚には強く引き止めて頂き大変ありがたかったのですが、後継の新人が正式に決まり、晴れて次のステップへと進むことになりました。
結婚式場に転職、でも過酷な職場で大変
転職した職場は結婚式場です。当時流行のハウスウエディングを専門とする会社で、リノベーション後の新規大量採用の機会に私も雇用して頂きました。採用された理由は、冠婚とイベントの司会進行、プランナーの業務経験がある事が大きく作用したようです。正直、以前の職場の給料と比べると3割ダウンだったのでお断りしようかと思ったのですが、自分を必要としてくれているという所に魅力を感じ就職を決めました。
週休1日で土日祝日は必ず出勤、一日11時間勤務という環境でかなり体力的にも大変な職場だと覚悟はしていましたが、それを上回る過酷さで、大変身体に堪える職場でした。取得しようと決めていたウエディングプランナーの資格勉強もなかなか進まないほどです。
この職場に転職して思った事は、冠婚業はもう十分という事です。子どもはまだいませんが、子育てしながらこの仕事を続けることは現実的では無いと思ったからです。周りのプランナーたちも結婚・出産とともにその多くが退職していきました。
「転職グッド」編集部からのコメント
「ネガティブな退職理由をポジティブな理由に変換」でも解説したように、退職理由というものは往々にして後ろ向きなものになりがちですが、この人の場合は実にさっぱりというか、特に不満も無い中で、さらなる成長を求めて退職した珍しい例です。
ただ新しい職場の結婚式場は、給料3割減、週休1日で1日11時間労働と過酷なようで、子どもが出来たら続けられないと言い切っているのをみると、転職は良かったのか悪かったのか、少し考えてしまいます。
未経験の業界に飛び込もうとしている場合は、事前に業界の成り立ちやビジネスの仕組み、世間の評判などを徹底的に調べて、納得した上で挑戦すべきだと思います。「業種ごとの年収や残業時間、休日数、離職率等の各種データ、ランキング」をみると、業界の構造的に長時間労働が多い業種、女性が働きづらい業種、平均年収が高い低い業種がはっきりとわかります。ぜひ参考にしてみてください。
このほかにも「私の退職理由と転職できた理由」に多数の実例を載せていますのでご覧下さい。