前の会社にて転職を決意した理由(退職理由)と、新しい会社に入社できた(採用された)と思う理由を聞くコーナーです。今回は出産を機に、毎日ほぼ終電で、残業が当たり前だったインテリアデザインの会社を退職し、働き方が寛容な住宅営業の会社に転職した静岡県の女性のお話しです。
毎日終電の仕事なので、いくら工夫しても出産後は難しかった
インテリアデザイン事務所で勤めていていましたが、以前は毎日終電までの残業をするなどハードな生活をしていました。
妊娠をきっかけに仕事の時間を考慮してもらい、残業時間もかなり減ったのですが、出産し保育所に預けたため、お迎えの時間を気にしなければならず、仕事に差し支えるようになりました。
またどうしても子供の体調で休みを考えなければ行かず、急な休みなどもありチームとして仕事をしていく上では厳しい状況でした。会社のチームメンバーや上司なども理解があり、続けようと思えば続けられる状況ではありましたが、仕事上作業の回転も速く、チームとして役割分担をしているのにできない状況は自分としても考え直すタイミングかなと思い、今現在の自分の出来る範囲で会社に貢献できる仕事を探そうと考えるようになりました。全部を満たすことはなかなか難しいのだなとわかりました。
働き方に寛容だった住宅営業会社に転職
元々は建築学科出身で、一級建築士の資格も持っていました。実務として使っていない資格でしたが、国家試験としての知名度と信頼度が高かったようで、仕事を探す際は、かなり有効だったと感じます。
とは言え、私が希望した部署は住宅営業です。その会社は展示場に営業部隊を置き、問い合わせのあったお客様を夜訪問する営業スタイルをとっていなかったため、働きやすいと思い、決めました。
私は子供たちのお迎えにも行けますし、無理言って水曜日曜休みにしてもらえたので、平日はママ友との交流も子供たちの習い事にも同行し、日曜日は家族でゆっくり出来る環境になりました。自分の挑戦してみたいことはインテリアデザインの仕事にあったかもしれません。
住宅営業として新たな世界に入り大変ですが、成長する子供たちと過ごす時間がやはり一番だったなと今は思えています。
「転職グッド」編集部からのコメント
今回は出産を機に、毎日ほぼ終電帰社、長時間労働が当たり前だった会社を退職して、比較的に働き方に寛容な住宅営業の会社に転職をした方です。
この方の場合は、前職の会社も妊娠に合わせて、残業時間や休日も配慮してくれたりと、女性にはそれなりに働きやすい会社なのですが、やはり基本的に会社自体が残業過多、長時間労働体質だと、自分だけ助けてもらっているような感じになってしまい、徐々に心苦しくなってしまうものです。
そうなると、女性が結婚後も働くには、やはり妊娠出産の女性社員が多数働いている会社や、もともと残業が少ない会社、あとはこれからの働き方として増えていきそうな「限定正社員」制度など柔軟な雇用形態を導入している会社が良いのですね。
企業側もせっかく育ってきた社員が辞めてしまうのは大きな損失です。たとえばこの方も建築学科出身ですでに一級建築士を所有しているなど優秀なわけです。それが会社が長時間労働前提の仕事になってしまっているから、小手先だけを配慮しても、辞めてしまうのです。特に中小企業は上場している大手と違って、毎年毎年優秀な人材が新卒で入って来るわけではありません。業績が伸び悩んでいる会社はこういった仕事の進め方から改革していかなければ、駄目かもしれませんね。
このほかにも「私の退職理由と転職できた理由」に多数の実例を載せていますのでご覧下さい。