こんな中小企業に転職するのはやめておいた方がいい 8項目 [転職のノウハウ]

こんな中小企業に転職するのはやめておいた方がいいかも - 8項目 [転職のノウハウ]

新卒の場合は、みんな一斉によーいドンでスタートするため、まず大企業優先で検討を始める人が多いのですが、中途採用(転職)の場合は、勤務地や自分のスキル、給与面など、より自分の要望をかなえられる現実的な路線で検討をする人がほとんどです。(つまり中小企業含め、転職先を考えるということです)

「平成26年経済センサス-基礎調査」によると、国内の全体従業員数4,794万人に対して、大企業に勤めている人は1,433万人、中小企業に勤めている人は3,361万人と、3分の2以上を中小企業が占めているのです。実に多くの人が働いていることがわかります。

地場の中小企業はなんといっても人材が命です。社員数が少ない分、社内の人間関係が緊密で、経営陣との距離が近いのも魅力でしょう。また自分の努力がそのまま反映されやすい傾向にありますので、やりがいの面からも充実感を得られる人が多いようです。転勤が少なかったり、就労形態で融通が利きやすかったりするのも子育て中の女性にとっては重要なポイントでしょう。

一方、資本の大きい大企業と違って、給与面、制度面、キャリアップ面などで少々、劣ってしまうことは、どうしても否めません。また仕事の進め方もトップダウンやボトムアップなどその会社によってまったく異なるため、業務が比較的定型化されている大企業から転職した人は慣れるまで時間がかかることが多いようです。

ここでは、転職にあたって、(決して中小企業だけの話しではありませんが)もし面接で会社を訪問した時や、人事担当者とやりとりをしている時に、「こんな状態の中小企業に転職するのは考え直した方がいいですよ」というケースを、ピックアップしてみました。これまで数多くの転職経験者とやりとりをしてきた編集部による記事です。ぜひ転職活動の参考にしてください。

メールの応対が無愛想

採用担当者から送られて来るメールはていねいで感じの良いものですか?レスポンスは早いと感じますか?
いくら求職者とはいえ基本的に入社するまでは部外者です。その社外の人に対して、不快感を覚えるメールは論外としても、やけにつっけんどんであったり、無愛想であったりするのは、企業の姿勢、礼儀としていかがなものかと感じます。例えそのことが採用担当者個人の資質に拠るものであったとしても、そのような人を平然と採用窓口に置いている会社にも問題があります。もしメールの内容が無愛想なら要注意です。面接の際に、社内の様子を細かくチェックしましょう。

IT化が遅れている、不得手

ITが不得手、慣れていない署名に全角英数字のメールアドレスが入っている、件名がなぜか空欄、社外秘書類を添付している、結果的に意味なく郵送を求めるなど、あきらかにメールの使い方が稚拙で、ITに不得手な様子が感じ取れる場合は要チェックです。
現在の企業にとってITによる業務の効率化は必須の課題にもかかわらず、オフィスにパソコンが一人一台も無い、机に紙書類や伝票が散乱しているなど、昭和を感じさせる会社はリスキーです。自社の経営状況を適切に把握できていないケースも多いと言われています。
「ウチはアナログな人が多くてね」なんて得意げに言っているような会社はやめておきましょう。誰だってそのような会社に好き好んで入社したくないはずです。
あきらかにIT化が遅れている会社、ITが苦手な社員だらけの会社は注意。入社してから、あまりの非効率振りに愕然とするのは避けたいものです。

出て来た人に好感が持てない

出て来た人に好感が持てない受付スタッフが常在している中小企業は少ないものです。会社を訪問して、最初に出て来た人はどんな人でしたか。その人に好感が持てましたか。全く笑顔の無い人が出て来た、面倒くさそうに対応する人が出て来た、まるで飛び込み営業のようなぞんざいな扱いをされたなど、不愉快に感じた場合は、決して「その人だけなのだろう」などとは思わずに、会社全体の雰囲気や姿勢をその人が表していると疑ってもいいくらいです。
採用面接に対してまったく準備が出来ていないか、いつも社内の雰囲気が悪い会社なのか、いずれにしても本気で良い人材と採用したいと考えている会社が、そのような態度を取る人間を出迎えに来させるはずはありません。

社内がシーンとしている

社内がシーンとしている中小企業の場合は、オフィスが小さいため、受付からすぐに社内が見えることが多々あります。こちらから挨拶をして社内に入った時に、誰も来客に対して挨拶をしない会社、社内がシーンとしていて無気力感がなんとなく漂っている会社は要注意です。
他人に関心の無い人ばかりなのかもしれません。もしかすると、中途採用をしてもすぐに辞めてしまうため、面接希望者がしょっちゅう来社しているのかもしれません。中小企業は社員数が少ない分、社内に活気が無くてはいけないのです。

応接室が汚い、整理されていない

応接室が汚い、整理されていない応接室が古いのは良いのです。歴史のある企業で、建物も自社ビルで堅実に経営していることが多いからです。問題なのは汚いことです。備品や不要物がそこら辺に置かれていて整理整頓されていない、掃除をしていない感じの場合は要注意です。
誰も会社を綺麗にしようと思わない社風、衛生面(社員の健康状態)に気を配らない風土、整理整頓による業務効率化を理解出来ない雰囲気の可能性があります。少なくとも例え求職者とはいえ、大事なお客をそのような部屋に通すことも少々問題かもしれません。

社員の話し声、笑い声が聞こえない

応接室やミーティングルームで待機している時に、社員の話し声や笑い声が聞こえてきましたか?もしまったく聞こえないようなら、転職には注意が必要です。オフィスにいる経営者や責任者が常に高圧的だったり、いつもイライラしている人だったりすると、社員はおのずと小さな声で話すようになって、笑うことを抑えるようになります。
そんな会社に入ってしまうと、あなたも一生経営者や責任者の目を気にしながら、コソコソと仕事をしなければなりません。そんな人生は楽しくないはずです。
顧客からの電話が頻繁に鳴って、応対する社員も活力ある大きな声で話し、社員同士の笑い声や時には雑談で盛り上がるような、明るく活気のある社風の会社を絶対に選ぶできです。社内の第一印象というのは本当に大事なのです。

社長に違和感を覚える

社長に違和感を覚えるその会社がオーナー社長の場合は、とにかく社長のことを徹底的に観察してください。オーナー社長とはその会社の株を一番多く持っている人のことです。
創業社長やオーナー社長は、会社で大きな権限を持っていることが多く、現在働いている人もその社長が採用しているケースが大半です。良くも悪くも社長のカラーが会社に色濃く反映されているので、成功するも失敗するも、すべて社長によるところが大きいのです。
面接で社長から話しを聞いて「この社長と一緒に働きたい」と感じたのであれば問題はないでしょう。でも「なるべく一緒に働きたくないな」と思ったら、よく考えてみるべきです。入社後、ほとんど会うことの無いどちらかといえば大手企業寄りの中小企業であれば我慢できるのかもしれませんが、ほぼ毎日顔を合わせる規模の会社であれば、やめておいた方が無難です。

また各社員の社長に対する接し方や目線、態度も決して見逃さないようにしましょう。社員が恐る恐る接していないか、社長へ話しかける時にあまりにも仰々しい感じがしないか、社長に対してみんな本当の笑顔を見せているか。どこの会社も面接では求職者に対して優しく振る舞っているものです。社長の普段の性格は従業員の雰囲気、従業員への接し方でなんとなく察しがつくはずです。

成長が止まっている

中小企業は毎年の売上を世間に開示しているところが少なく、正確な業績を掴みにくいのです。かといって面接で単刀直入に過去数年の売上を聞くのも気が引けます。なんとか会話の中から、会社の成長度合いを掴めるようにチャレンジしてみましょう。
もし何年も売上が伸びていなかったり、新製品新サービスを発表していない場合は注意が必要です。現状維持に満足している会社、危機感を持って先手を打てない会社の可能性があります。成長していない会社は昇給やボーナスも期待できません。
反対に急激に伸びすぎている会社も、周辺環境が追いついていない事が多く、苦労することが多いようです。一番ベストなのは売上が緩やかに継続して伸びている会社ではないでしょうか。足腰がしっかりしていて、着実に成長しているイメージがあります。

最後に

多くの資本を持たない中小企業にとって、もっとも重要なものは「働いている人」そのものです。良い中小企業は働いている人がハツラツとしています。でも衰退気味の会社は、社内の活気が無い、人が暗い、好感が持てないなど、独特の雰囲気が漂っているものです。中にはそうではない会社もあるのかもしれませんが、少なくとも転職するにあたって、そんな一か八かみたいなことは避けた方が無難です。

職場で会う人、会う人みんな気持ちの良い人だった。社長も一緒に働きたいと思える人だった。小さい会社だけど魅力的だった。どうせならそのような会社に入社したいものです。

これから一日のほぼ3分の1以上を過ごす大事な会社選びです。書類上の雇用条件や待遇だけではなく、自分の目でしっかりとその会社を観察して、表層的では無く、本当の会社の姿を把握してください。()

※なお次回は、今回とは逆に「こんな中小企業は何としても転職した方がいい」をお届けいたします。お楽しみに。

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