結婚、出産など女性ならではの仕事の悩みや課題を解説する「女性の転職ノウハウ」コーナーです。
長期休暇明けや入社間もない時期の、「会社に行きたくないなぁ」「体が重い…」など、沈みがちな気分や体調のことを、よく『五月病』と言いますよね。新入社員に多く見られるため、ゴールデンウィーク前後の対策を講じている企業もあるほどです。
特に転職や再就職の場合は、新卒新入社員とは違った原因で、気持ちが不安定になることがあるようです。
今回は、そんな不安定な気持ちや体調を乗り切る、ちょっとしたコツをご紹介します。
以前の職場と比較してみる
転職や再就職の場合、以前の職場と比較してため息をつく方も多いようです。
「前と比べたって仕方ない。」それも正当な意見ですが、比較することで、自分が何に不安や憂鬱を感じているのか明確になれば、対処方法を思いつくかも知れません。
前の職場 | 現在の職場 | |
給料 | 320,000円 | 260,000円 |
異動 | 部署を超えた異動・転勤あり | 転勤なし 部署内異動あり |
通勤時間 | 60分 | 30分 |
勤務時間 | 9:00~18:00 | フレックスタイム制 |
残業 | 有り みなし勤務 | 超過勤務なし |
昼休憩 | 12:00~13:00 外食 | 時間自由 社員食堂あり |
有給休暇 | 取りづらい | 取りやすい |
福利厚生 | 健康保険組合 社内イベント多 人間ドック無料 |
協会けんぽ 社内イベント少 人間ドック2割自費 |
その他 | 男女比8:2(女性管理職少) 電話対応は基本的に女性の社風 |
男女比5:5(女性管理職多) 電話対応は新入社員が担当 |
上記は条件面の比較ですが、『こういう仕事がしたいのだ』という職務内容が目的の転職であれば、その比較表を作成します。
憂鬱の原因を洗い出すだけでも、かなりスッキリしますよ。
相談する
誰かに相談するか、話を聞いてもらうのは定番です。
当たり前過ぎる方法ですが、真面目な人ほど「こんなことを相談したら迷惑かも。」と一人で考えがちです。
相手の迷惑を考えてしまうなら、その相手が悩んでいる時は真っ先に相談に乗れば良いのです。そういう考え方ができないなら、その分食事等をご馳走して、その場で貸し借りをなくしてしまのも良いでしょう。
ここで肝心なのは、仕事とは無関係な相手を選ぶこと。
後々、「あんなこと話しちゃった…」と余計な心配を増やさないために、仕事相手でない方が安全ですし、「忙しさのあまり、仕事相手以外と会話していなかった。」と、初めて気づくこともあります。
今までの習慣をやめてみる
仕事は人生で大きな割合を占めるものですが、頑張るあまり、家と会社の往復になってしまう…というのもありがちな話です。その上、家庭と両立となると、自分の時間なんて考える余裕もありません。
時間に追われていることが気持ちの沈む原因であれば、思い切って、何かをやめてみませんか?
例えば、育児のために早く帰らせてもらっている分、朝早く出社しているなら、それをやめてしまう。電話は誰よりも早くとることを心掛けているなら、1回置きに抑える。資料や報告書作成時に、何度もチェックしてミスのないよう気を付けていたのなら、最後のチェックはやめて第三者にお願いするなど。まずは細々としたものに目を向けてみましょう。
転職(中途入社)の場合は、即戦力を求められていると意識するあまり、頑張り過ぎる傾向にあります。ですが、長く勤務したいと考えるなら、時には自分自身にセーブをかけることも必要です。
家庭についても同様です。
例えば、炊飯器をセットして、鍋に昆布を入れて…と朝食の準備をするのが毎晩の習慣であれば、それをやめて、週の半分は米飯でなくトーストやシリアルにしてみます。「ご飯に味噌汁がいいな」と家族が言うなら、レトルトを活用して『レンジでチン!』も、たまには良いじゃないですか!
掃除も洗濯も、毎日しなければならない訳ではありません。
そして何より、一人で抱え込むのは真っ先にやめてみましょう。
習慣化したものが大きなストレスになっていることもあります。思い切ってやめてみると、想像以上に心と体の負担が軽くなりますよ。
通勤の楽しみを作る
会社に行くのが辛い、足取りが重くなる…そんな思いが強ければ、通勤途中の楽しみを作ってみます。
朝活でヨガをする…そんな楽しみも素敵ですが、もっと些細なことで構いません。
例えば、『通勤途中のコンビニで、1日1個ずつ、コンビニデザートを制覇する。』『毎日違うフレーバーの違うコーヒーを購入する。』など、「今日は何にしようかな?」という気持ちは、買い物欲と食欲を少しだけ満たしてくれる楽しみです。
『今日は300キロカロリー消費した!』とスマートフォンの万歩計機能を活用すれば、体型を気にする方にとっては励みになります。
休暇を取る
入社間もない時期は、有給休暇のない企業が多いとは思います。ですが、気持ちの沈み方が強いようなら、1~2日休みをもらって、心と体を休ませましょう。
その上で、前述した方法を試してみることをおすすめします。また、自宅でゆっくりすることで休まるなら、今後の家事を効率化して、楽にする準備も良いでしょう。
(家事の効率化については、『採用決定!入社までに準備すべきことは?家庭編』でも紹介しています)
「有給休暇もないのに休むなんて…」と気が引けるかも知れませんが、企業にとっては、時間と費用をかけて採用した人材に、体調を崩して辞められてしまう方が痛手です。
休んだ分は、時間をかけて取り戻していきましょう。
場合によっては病院へ
医学的には『五月病』という病はありません。
色々試しても、休暇をとっても、沈んだ気持ちと体の不調が治らないと感じた場合は、『五月病だから…』とそのままにせず、病院へ行きましょう。心療内科を思い浮かべる方が多いと思いますが、様々な病気が隠れている可能性もあります。まずは、かかりつけ医や近所の病院での受診をおすすめします。
また、たいしたことは無いと自分で思っていても、周囲が先に異変に気付いているのが病というものです。「顔色が悪いよ、病院に行ったら?」と言ってくれる人がいたら、素直に聞き入れてみましょう。
ついつい後回しにしてしまう、自分のこと。
心や体を健康に保つことが、仕事でもプライベートでも一番上手くいくコツです。ストレス社会に真っ向勝負も有りですが、いかに避けるかと考えるのも、心と体には必要であることを忘れずにいたいですね。
「女性の転職ノウハウ」コーナーは、女性ならではの結婚、出産後の悩みや課題からライフスタイルに合わせた会社の探し方、面接の乗り越え方まで詳しく解説いたします。女性の方はぜひご覧下さい。