大学を卒業後、コールセンター業界に就職した Nさん(男性)。奥さんの妊娠をきっかけに一人の力で家族を養える給料とキャリアップを目指して転職を決意、エージェントなどを活用しながら数社に絞り込んでいったそうです。最終的に決まったのはネットワークやサーバを担うIT業界でした。さてNさんの転職活動とはどのようなものだったのでしょうか。本人に経験談を書いていただきました。
「妻の妊娠」をきっかけに転職を決意
私は、大学を卒業してから、コールセンターやヘルプデスクを運営している会社に入社しました。
入社すると、大手製造業の社内ヘルプデスク業務に配属され、最初は社員の方々から電話問い合わせを受けるオペレータを担当しました。それから経験を積んでいき、オペレータのバックサポートや、音声対応の品質評価、プロジェクト管理支援などを行いました。
そして、入社してから3年後に転職を考えることになったわけですが、大きなきっかけとなったものが、「妻の妊娠」でした。
妻は妊娠したら仕事を辞めたいという希望があったため、今後は「私1人の力、1人の給与」だけで生活をしていかなくてはなりません。
今後のキャリアを考えた時に、給料アップはもちろんのこと、「人を管理する力」だけではなく自分の価値を高めるためには「ITに関する技術力の向上」が必要だと思い、転職活動を開始しました。
転職活動は誰にも伝えずに、一人でひっそりと開始
転職活動は、会社の上司や同僚など誰にも伝えずに、1人ひっそりと始めました。まずは、転職活動のプロに話を聞きたいと思い、「マイナビエージェント」「リクルートエージェント」「DODA」に職務経歴書を持って相談をしに行きました。転職案件は会社によってあまり変わらないと思っていましたが、実際にはそうではなく、紹介件数や難易度、書類審査の通過率などが異なっていたのです。
その中でも、「マイナビエージェント」の方は、とても親身になって話を聞いていただき、私の目指す方向性や、私に適した難易度の案件を数多く紹介していただきました。そのほかにも、エージェント経由ではなく、「リクナビ」など自ら応募する形態のサイトでも並行して転職活動を行いました。
最終的に2社が選択肢として残りましたので、エージェントの方に相談をしたところ、メリットやデメリットを列挙してくれ、わかりやすく説明をしてくれて、最終的にITの技術を学ぶことのできる教育機関を保有している会社へ、転職をすることに決めました。コールセンターからITネットワーク系はそれほど畑違いではありませんので「キャリア採用」という形で入社が決まりました。
ネットワークやサーバを担うIT業界に転職
転職した業界は、ネットワークやサーバといったインフラを設計、構築、運用を行う「情報通信業界」です。私はシステムを運用・監視する現場の運用改善を行ったり、お客様に提供するサービスの運用設計を考える業務を行うことになりました。またこの会社では、自社で教育機関を持っているため、初心者のための資格取得研修やセミナーなども開催しており、転職をしたことで私の1番の希望だった「ITの技術を深める」ということが実現できています。以前の会社にいたままでは、得ることのできなかった経験を多くすることができました。
また資格に対する奨励制度も充実しているため、入社してから1年間で、約3つの資格を立て続けに取得することができました。その結果、資格取得が「自分に対する自信」や、「会社内における存在感」へとつながっています。
今では、お客様先で常駐をしながら行う仕事だけではなく、社内においても積極的に活動しており、とても充実した毎日を送っています。
自分が使った転職エージェントについて
転職を成功させるためのアドバイスですが、「できるだけ多くのエージェントと会う」ことが大事だと感じています。
転職エージェントといっても、すべて同じではありません。それぞれのエージェント会社では得意とする転職案件が違いますし、エージェントの方でも求職者に対する接し方、付き合い方が違います。
人と人の問題なので、「合う・合わない」という相性もあります。そのため、できるだけ多くの方と会って、会話をして、自分の現在の立ち位置や価値、転職が見込める案件などを把握した方がいいと思います。
また、多くの案件に応募していくため、当然のように書類審査での落選や、面接をして断られる場合もあります。そんな時でも、「自分は価値が無い人間なんだ」などとは思わないでください。面接をしている会社にとっても、少ない採用枠しか持っておらず、慎重に求職者を選別していく必要があります。そのため、優秀な人であっても面接で落ちてしまうことも多いのです。
ぜひ根気よく転職活動をやり遂げて、自分が目指す世界へ一歩踏み出してみてくださいね。
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