消費者(購入者や利用者)に最も近い仕事
「コールセンター業」は、電話やメールなどで顧客サポート、通信販売などの受注、消費者(購入者や利用者)からの問い合わせ、苦情対応などの顧客対応の窓口業務を専門的におこなう仕事です。また近年では反対にセンターから電話をかけて、購買を勧誘する外向きの(outbound)業務も増えています。テレマーケティングと呼ばれる分野です。
インターネットの普及で、商品やサービスのクチコミや情報が共有されるようになってきており、特に購入者(利用者)と直接の窓口となるコールセンター(オペレーター)には力を入れている企業が多くなりました。また集まってくる多くの消費者の声を分析し、新製品のマーケティングに生かすなど、単なる電話応対から、マーケティング分野、リサーチ分野へと広がっています。
コールセンターの仕事内容
消費者(購入者や利用者)からのアクションに対応する内向き(inbound)の仕事には、上記の問い合わせのほか、製品情報やサービスの説明、通信販売の電話受付業務などもおこなわれます。用いられる手段も以前は電話が大半でしたが、近年はネットの普及によってメールやチャットなど、さまざまな方法が使われています。
コールセンターの働く場所は、その特性上、クライアント企業の近くや首都圏である必要はなく、むしろ地方都市においてもっとも期待されている業種のひとつで、特に女性の雇用が多く見込めることから、各自治体とも誘致に熱心で助成金などの制度を設けているところも多くあります。通信コストの安いIP電話(光電話)やインターネットを生かした業種といえるでしょう。
企業が独自にコールセンター部門を持っている場合と、専門企業に委託をしている場合があります。
コールセンターの代表的な企業
ベルシステム24やトランスコスモス、りらいあコミュニケーションズ(旧もしもしホットライン)などがコールセンター業界の大手になります。
コールセンター業務において、もっとも重要なのは応対をするオペレータのスキルです。消費者(購入者や利用者)の疑問、質問を解決するまでのノウハウの共有、情報の共有はとても重要なことであり、各社ともシステムによる対応履歴共有、電話でのやりとりの記録などを通して、オペレータの技術によってバラツキが出ないように工夫がされています。
実際に働いていた人に聞いてみる
それでは損害保険のコールセンターで働いていた方に概要を教えてもらいました。
損害保険のコールセンターとは何をするのでしょうか。保険会社も事故受付、書類整理、申し込みや解約、事故の調査、など業務は多岐にわたります。問い合わせも多く、自社ではコストがかかったり手が回らなかったりするので、一部の業務をアウトソーシングするのです。
損害保険のコールセンター業務について
具体的に業界をみていくと、時間外の事故受付のコールセンターや査定業務の事務処理、保険の更新や解約の電話受付や事務処理を行っている会社は多くあります。業界的にもまだまだ伸びると思います。
震災や自然災害が多く発生する日本において保険というのは東日本大震災以後かなり注目されるようにもなりましたし、今まで興味がなかったけど今回保険に入っていてよかったと実感した方はより保険について学ぶだろうし、知っています。一言でいうとこの業界は、勉強になることばかりで本当におもしろいです。自分にとっても必要な保険ってありますよね?自分の生きていく知恵もつくし、一石二鳥だと思います。
コールセンターへ転職を考えている方のアドバイス
損保のコールセンターを中心にお話ししますが、保険について詳しくなれることはもちろん、保険とは金融商品なので法律や約款など細かい言い回しなど日々業務をしていて新たな発見があったり、身に着くことばかりです。
保険のエキスパートのような方もいたり、いちオペレーターとして会話力、コミュニケーション力がつきます。
「でも電話応対でしょ?」と思ったりする方も中にはいるかもしれませんが、ひとつの電話で何本も違う入電があったりするので器用にこなさないといけません。
臨機応変に対応する力も身に付きます。たとえば、A社のお客様相談室のコールライン、B社の事故受付のコールライン、B社の契約についてのコールライン、、、、などひとつの電話で表示によって出方や対応を変えないといけないので、頭を使う仕事です。
さらにクライアントのお客様からの電話ということで二重にも三重にも気をつけなければならないことも多くあります。
顔が見えない対応だからこそ、声のトーンや言葉遣いなどが注目されるのです。
このようなコールセンターのアウトソーシングの会社になると、24時間体制であったり、土日祝日の休みではなく平日休みとなることが多くあり、年末年始、お盆の夏季休暇なども関係ありませんので、そのような待遇を期待している方には向いていない業界かもしれません。もちろん会社によって異なるのでこのような業界が全てではないのであくまでも割合的に多いというイメージをお持ちください。
またアルバイトの方を多く抱えている会社がほぼ8割から9割くらいといってもいいかと思います。
そのためアルバイトの管理や当日欠勤のオペレーター補充で自らが電話をとるという業務になることもあります。保険に関する力、現場をまとめる力などさまざまな力が試されると思います。
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