転職サイト「エン転職」など人材採用サービスのエン・ジャパンは2016年8月10日、自社サイト利用企業を対象にした「育児休業」についてアンケート調査をおこない、「企業の育児休業実態調査2016」を発表しました。
⼥性の育児休業取得実績がある企業は84%、男性は15%
調査結果によると、⼥性の取得実績があると回答した企業は84%と3年前の同調査に比べ3ポイント増加、男性でも15%と前回調査(13%)より2ポイント増加という結果になりました。
取得率を企業規模別に見ると、一番率が高いのは501名以上の95%、次が301~500名で94%、もっとも低いのは1~100名で77%となりました。従業員数の多い企業ほど、⼥性の育児休業取得実績が高いことがわかります。
一方で、男性の取得率を企業規模別に見ると、501名以上の35%、次が301~500名の22%、もっとも低いのは1~100名の7%となっています。
育児休業を取得させる上で感じている課題は代替要員の確保とコスト
また育児休業を取得させる上での課題について聞いたところ、「休業する社員の代替要員の確保とコスト」が73%ともっとも高く、次いで「休業から復職後の職場の確保」の47%、「休業した社員への評価、昇進・昇格、仕事の配分の課題」の26%、「男性社員の育児参加、制度利用」の20%、「休業しない社員の不公平感」の19%と続きます。
特に最低限の人数で業務を⾏っている中小企業の場合、『代替要員を確保しても復職後に余剰人員の配置などが難しい』、『不人気業種なので、そもそも人が集まらない上に採用・雇用コストがかかる』などの声があがっています。
約半数の企業が、育休取得者が復職しやすいよう対策済み
また、育児休業を取得した社員が復職しやすいような措置をとっているか聞いたところ、「休業前に面談を実施」「復職前に面談を実施」「休業中に職場の同僚・上⻑と情報交換」「休業中に人事・総務部門からの定期的な連絡」など約半数の企業が措置をとっていると回答。従業員数501名以上の企業では約7割の企業が何かしらの措置を講じているようです。
同アンケートは、エン・ジャパンが運営サイト『エン 人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com/)の利用企業233社を対象にインターネットによるアンケートを実施しました。