前の会社にて転職を決意した理由(退職理由)と、新しい会社に入社できた(採用された)と思う理由を聞くコーナーです。今回は新卒で入社した老人ホームを23歳で退職し、歯科医院の助手に転職した愛知県の女性(32歳)に話していただきました。
面接時の約束と違うセクションに配属され困惑
大学卒業後、老人ホームの事務員として採用されました。新しい施設のオープンと同時に入社だったので、そこの事務員として採用されたのですが、人事の人に、「軌道にのるまで3週間程、旧施設にいてほしい」と言われました。
しかし、3週間経っても異動の声がかからず、問い合わせたらそれが3ヶ月に延長されました。旧施設では仮の状態なので、私の教育プログラムは用意されておらず、私ができる仕事がほとんどありませんでした。先輩も困ってしまう程でした。毎日仕事がなく、どう一日を過ごすか考えるのが苦痛でたまりませんでした。
3ヶ月耐えましたが、まだ異動の声がかからず、自分から人事に問い合わせたところ、「あなたを採用した後、介護士が腰を痛め、その人が事務員になったのであなたの居場所がなくなった」と言われました。仕事がないのも苦痛でしたし、人事の人に対して信頼感を無くしたのですぐにでも退職したいと思いました。
転職の歯科医院ではさまざまな業務に積極的に挑戦
転職先は歯医者の歯科助手でした。
前職で仕事がないことの辛さを痛感していたので、大人数の会社の一人になるよりも少人数の職場で自分を必要としてくれるようなところに決めました。特に資格も持っていなかったので、無資格でもできる歯科助手にしました。
歯科助手はよくすぐ辞めていくと聞いていたので、面接の時にどんなに忙しくても大変でも、やりがいのある仕事をしたいということをアピールしました。今考えるとそのことが採用されたポイントだと思っています。
勤めた歯科医院では、歯科医師の助手や受付業務はもちろん、トリートメントコーディネーターとして患者さんの初診カウンセリングや補綴カウンセリングも担当しました。院内で歯科についての勉強会を開いたり、院外の研修にも参加させてもらい、歯科の仕事がとても楽しくなりました。
今は子育てで仕事はしてませんが、復帰はもちろん歯科医院に予定しています。
「転職グッド」編集部からのコメント
入社時の約束と違う施設に配属されてしまい、その後の会社の対応に不信感を覚えた愛知県の女性の話です。けっきょくこの方はわずか数ヶ月で退職してしまったのですが、編集部からみると本人も会社ももう少しうまいやり方は無かったものかと、とても残念に思えます。新卒の人間を採用しておいて、やる仕事がないとはいったいどういうことでしょうか。
大学新卒を一人採用するにはそれなりの費用と時間がかかります。それは働く側にとっても同様で4年次のほとんどを就職活動に費やします。それが3ヶ月での退職となるとお互い損害が大きく、まったく良いことが無いわけです。
もちろんこの方の文面からだけではわからない、読み取れない、当初の約束の重要度、配属先変更時の対応、その後の対応などにどちらかの致命的な問題があるのかもしれません。
結果的にこの方は新しい職場でやりがいを覚え、充実した毎日を送ることが出来たわけですが、このパターンの転職は一歩間違うと本当に悲惨なことになります。
雇用する側も雇用される側も双方損をする、少なくともそんな馬鹿げたことは避けたいものです。