前の会社にて転職を決意した理由(退職理由)と、新しい会社に入社できた(採用された)と思う理由を聞くコーナーです。今回は営業ノルマの厳しい保険の営業職から農業協同組合に転職をした北海道の男性(28歳)に話していただきました。
離職率が異常に高く、上司も危険な会社だった
前職は保険の営業職だったのですが、離職率が異常に高かったこととそれに見合った給料ではなかったことが、転職を決意した理由です。
3年で5割以上の人が辞めていきました。歩合制の部分が強いので、しっかり稼げている人は確かにいたのですが、営業所に1人か2人いればいいほうでした。
金融営業は厳しいが給料は高いというのが相場だと思っていたのですが、給料の部分もそのイメージとはかけ離れていて、高くはありません
また上司からのプレッシャーもひどくて精神的に病み、この職場で将来ずっと続けていこうとするイメージが全くつかめませんでした。
若さというのは最大の武器、思い切って辞めるのも手
新しい職場は農業協同組合の事務に入組しました。
もともとは税理士の仕事を目指しており、会計の資格をとっていたこと、まだ第2新卒で年齢が若かったこと、Microsoftオフィス(特段エクセル)の経験がひととおりあったこと、営業経験が生きて人とうまく話せるようになったことが採用された理由だと思います。
また営業で自分で考え、プレゼンする能力も面接の上で非常に役に立ちました。
まず石の上にも3年といって3年勤めてからやめるべきという人もいるかと思いますが、今は世の中の流れが非常に早く3年で大きく世の中が変わってしまいます。
若さというのは最大の武器であるので、自分に合わないと思ったらさっさとやめるのもひとつの手かと思います。(私は実際にそう考えて20代で転職しました)
「転職グッド」編集部からのコメント
(その会社にもよりますが)保険の営業職は数字との戦いが厳しい業界でどうしても365日追い掛けてきます。そのプレッシャーをはねのけるだけの気概が重要なのですが、当の本人にとってはなかなか「言うは易く行うは難し」です。
とはいってもこの方の場合は、会社の給与金額、直属の上司の人間性にも大きな問題があったようです。転職をしたのは恐らく25歳、26歳くらいだと思いますが、現在では大学新卒者の32.3%が3年以内に退職してしまうという現状もあり、企業側でも第2新卒として優秀で若い人材を積極的に採用しようとしているところが多いようです。
この方が選んだのは農業協同組合の事務です。前職から比べると少々意外な気もしますが、金融営業職のノルマで疲れ切っていたのかもしれません。
農業協同組合(通称JA)は、農業者によって組織された協同組合ですから、それぞれの地域とかなり密接に結びついており、協調性や年功序列などいわゆる先進的ではない風土も多く見受けられます。グローバル系企業が合う人、土着系企業が合う人、それぞれですから、転職にあたっては事前にしっかりその業界の成り立ちやこれまでの経緯を調べて、面接に挑みたいところです。