今回の転職体験談は美容室に商材を卸す仕事から、スーパーなどに飲料を卸す飲料メーカーに転職した愛知県のS.Nさん(男性)です。転職を考えたきっかけ、面接での様子、転職希望者へのアドバイスを語ってもらいました。それではどうぞ。
転職前の業界と転職を考えた理由
愛知県在住のS.Nです。私の転職体験談をお伝えしたいと思います。私は以前、美容業界の営業職として働いていました。美容室に商材を卸す仕事で、取引先の担当者は女性が9割という、とてもやりがいのある環境で営業活動に励んでいました。「綺麗な女性が多くてN はいいなぁ・・」なんて、友人からよく言われていましたが、取引先との恋愛は御法度なので残念ながらあまり関係ないのです。
そんな楽しくてやりがいのある業界でしたが、ある時「全くの異業種で環境を変えて働きたい」という思いがちらつくようになりました。
このまま美容業界に残って、業界内のプロフェッショナルとして活躍したり、長年勤務して昇進や管理職など上を目指したり、という道もあったのですが、どうしても違う業界を経験して、仕事の価値観や視野を広げたいという気持ちが強くなって、転職を決意したのです。
一般的に、転職はネガティブな要素を含むと思われがちですが、私の場合は、本当にスキルアップや働く環境を変えてチャレンジしたい、という気持ちでした。
転職活動をスタート
さっそく転職活動を始めました。転職サイトの「リクナビネクスト」を利用し、「飲料業界とアパレル業界」に的を絞りました。両業界とも日常の生活に欠かせないもので、好きな商材を自信持って提案できそうだったので選びました。
5社ほど応募をして、書類選考を通過したのは飲料業界2社、アパレル1社の計3社でした。「この3社に全身全霊かける!」という気持ちで、その会社のこと、業界のこと、面接の乗り切り方などをいろいろ勉強して面接に臨みました。
第一志望の飲料会社の面接会場は名古屋駅近くでした。少し早く着いたので、ホットコーヒーを飲んで緊張をほぐしたり、面接対策ノートを見返したり、面接マナーの復習したりなど、最後の最後まで気を抜かないように頑張りました。まるで受験生のようだったと思います。
面接では自己PRや志望動機、退職理由など想定した問答をなんとかクリアして、ちょっとホッとしていた時に、ひとりの面接官が急にお酒を取り出して、「このお酒を22時の閉店前のスーパーで会社員の男性にどのように売りますか?」と聞いてきました。
私はちょっと動揺したのですが、とっさに、「惣菜コーナーに並べて、おかずと一緒に一杯どうですか?という状況を作ります」と必死に答えました。これが良かったのかどうかは不明ですが、先方の反応は上々で、結局この飲料会社から内定をいただき転職先に決めました。飲食店やスーパーへ自社飲料シリーズを提案する仕事です。
この会社に決めた大きな理由は
「普段飲んでいる商品がその会社のものばかりだった」
「基本的に直行直帰型の営業スタイルだった」
などで、今までとは違う考え方で働ける仕事だと思ったのと、ユニークな質問をしてきた印象が強く、何だかワクワクできそうな会社だと思ったからです。
転職希望者へのアドバイス、注意点
転職活動のポイントはやっぱり面接だと思います。私はたまたまリクナビを見ていたので、「面接現場、何を聞かれる?どう答える?」ページで、実際の面接現場のシビアな状況をイメージしながら事前練習したり、「すぐに使える売りトーク術」ページを見て、面接の質を上げることができました。
あとは「応用をきかせる」ことを意識しました。応用とは「◯◯を聞かれたら◯◯と答えて、そこからアピール材料を盛り込む」ということです。
例えば「弱みは何ですか?」とい聞かれたら、私は「予算達成をすると満足してしまうことです。しかしそこが私の弱みと自覚しているので、達成してももう一歩足を踏み込んで1%でも多く伸ばすよう常々意識しています」と答えました。
「◯◯です。」で終わるのではなく「◯◯です。~」の後に続けて自分のアピールを意識することで、面接官との会話の幅が広がり、尋問みたいな面接ではなく、人対人の自然な会話ができ良い印象を与えることができたと思います。
面接では「人間性をどれだけアピールできるか」にかかっていると思います。ただ機械のように質問、返答だけでは印象に残りません。自分の気持ちを正直に出して面接に臨めば、内定をいただける可能性は大幅にアップするのではないでしょうか。アピールに対して苦手意識を持つ方は是非参考にして欲しいと思います。
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