有給休暇の取得日数、年間で「5日以下」が 50%以上も – 取得しづらい理由は?

有給休暇の取得日数、年間で「5 日以下」が 50%以上 - では取得しづらい理由は?

有給休暇を取って海外旅行へレッツゴー!と思ってはみるものの現実はなかなか気軽に取得できないことも多いようです。
人材関連サービスのディップ株式会社が2016年8月2日、有給休暇が付与されている902名を対象に、「働く女性の実態調査-有給休暇の取得について」のアンケート調査結果を発表しました。

有給休暇が「0日」の人が 14%も

有給休暇が付与されているという 902名を対象に、「過去1年で有給休暇を取得した日数」を質問したところ
もっとも多かったのは6日~10日の31%、2番目が「4~5日」の20%、3番目が「10日以上」の18%となりました。

一方で、取得日数が5日以下の割合も 51%にのぼり、取得しなかった、出来なかったの「0日」が14%もいました。

年次有給休暇は労働者の権利であるにもかかわらず、取得できている人と取得できていない人との間に大きな差があることがわかります。

過去1年で有給休暇を取得した日数

過去1年で有給休暇を取得した日数

有給休暇が取得しづらい理由

次に有給休暇が取得しづらい理由について尋ねたところ、「上司・同僚が有給を取らない」が36%で最も多い結果となりました。次には「休暇を取ると仕事がたまり、余計に疲労が蓄積される」が32%、「取得理由を詳細に伝えなければならない」、「嫌味を言われる」30%が続きました。

有給休暇が取得しづらい理由

有給休暇が取得しづらい理由

そのほかにも「病気や怪我じゃ無いと受理されない雰囲気がある」(25%)、「自分がいないと仕事がまわらない」(23%)、「申請を却下されたことがある」(12%)、「評価が下がる」(9%)、「有給休暇を取ると皆勤手当が無くなったり、ボーナスに響く」といった、少し悲しい回答も見受けられました。

これらの理由から、直属の上司の考え方によって有給休暇の取得状況が左右されていることが多く、有給休暇を取りやすい雰囲気が会社全体にあるかどうかによって、取得状況が大きく異なることがわかります。

厚労省が進める「有給休暇取得の義務化」について

次に厚生労働省が改正の調整を進めている労働基準法の「有給休暇取得の義務化」について知っているか、という質問をしたところ、「知らなかった」が 72%にのぼりました。

また有給休暇取得義務化には賛成ですか?反対ですか?を聞いたところ、88%が「賛成」と回答しています。

有給休暇の義務化に対するユーザーの声として、「日本は働いているのが偉くて、休んでいるのがいけないという風潮がある。有給も与えられた権利なのに「休みをいただきます」などというのも変。「休みます」でいいのではないかと思います。(さやかりんさん/正社員)」、「割り切って取るべきだとは思いますが、人事評価が下がりそうで恐い。使えなかった分は買い取りができるようになればいいと思います。(びどうさん/派遣社員)」といった意見がありました。

転職グッド編集部より

「有給休暇取得の義務化」などが盛り込まれた「労働基準法改正法案」は現在のところ正式決定ではありませんが、遅かれ早かれ企業は年間5日以上の有給休暇を付与することが義務づけられると思われます。

上記の結果を見ても、有給休暇の取得状況は職場の直属の上司の考え方によって大きく左右されていることがわかります。経営者自身がもし有給休暇の取得を推進させたいと考えているのであれば、通りいっぺんのスローガンを掲げるだけではなく、管理職の意識改革から着手する必要があるのではないでしょうか。

※出典(「はたらこねっと ユーザーアンケート –どうやったらうまく取れる?有給休暇について- http://www.hatarako.net/」)
アンケート調査結果ページ(http://www.hatarako.net/contents/enquete/result/201607/

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